「最も無駄な20分だった」鹿島のエース鈴木優磨が厳しい指摘。逆転負けに募る危機感と覚悟「そもそもトライすらしていない」

2025年07月06日 手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

3連敗で首位陥落

鹿島の鈴木が川崎戦の敗因を分析した。(C)SOCCER DIGEST

 悔しい逆転負けを喫した一戦後、鹿島アントラーズのエースが厳しい言葉でチームの現状を断じた。

 7月5日、J1第23節で川崎フロンターレと対戦した鹿島は、1-2で敗戦。3連敗で首位から陥落した。試合後、FW鈴木優磨は自身の決定機逸の責任に言及するとともに、特に終盤の戦い方に対して強い危機感を露わにした。

 ゲームを通じて、鈴木自身にもゴールを決める好機があった。しかし、それを活かせなかったことがチームを苦しくしたとストライカーは振り返る。

「個人としても決めるシーンがあったので、追加点という部分で言えばもったいなかった」と唇を噛み、「外した責任も感じてますし、決めていれば有利に進められたのはあるので」と、エースとしての責任を真っ先に口にした。

 しかし、鈴木がより問題視したのは、失点を喫してからのチーム全体の振る舞いだった。特に試合終盤の戦いぶりには、納得がいかない様子を隠さない。「今日に関して言えば失点してからのチームのやり方は、鬼木監督になってから最も何の成長もない20分間だったなという風に個人的に感じています」と、極めて辛辣な言葉で断じた。

 鈴木によれば、問題は単なるミスではなく、挑戦する姿勢そのものが失われていたことにあるという。

「今日の最後に関しては、そもそもトライすらしていないのが最も問題。ここは全員でもう一度やっていく必要がある」
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 さらに「今日の最後の20分は、最も無駄な時間だった」とまで言い切った。ビルドアップの局面で「蹴るのか繋ぐのか」という判断が曖昧になり、チームとして効果的なプレーを選択できなかった時間帯。その停滞感に、強い苛立ちを感じていた。

「中でやっいてる選手が考えてやらないと強くならないし、ミスは必ず起きるスポーツなので、ミスした後のリアクションが大事」と語る鈴木。彼が理想とするのは、ピッチ上で選手たちが自律的に判断し、状況を打開していくサッカーだ。

「相手がこう来ているからこうしよう、というのが、やっぱりもっともっとみんなで出てこないと。勝ち越されたら勝てないチームは優勝できないと思います」

 鈴木は昨季のヴィッセル神戸を例に挙げ、「ビハインドになっても必ず全員で点を取れる、追いつける、勝ち越せるというのが優勝するチームだと思う」と力説。逆境を跳ね返す強靭なメンタリティこそ、タイトルを掴むチームに不可欠だと強調した。

 これで2試合連続の逆転負け。しかし、エースはこの苦い経験を次への糧にする覚悟だ。

「2試合連続でこの負け方するのは、必ず意味があると思っているので、何かしらのヒントを与えられていると思う。この問題に全員が逃げず、他人事だと思わず、自分の問題だと思ってしっかり取り組んでいきたい」

 厳しい言葉の裏には、チームを正しい方向へ導こうとする強い意志が込められていた。

取材・文●手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

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