愛称を付けるなら「FCメッシ」
メッシがいつかクラブを離れたとき、その集客力と競技力をインテル・マイアミは維持できるのか。(C)Getty Images
6月中旬からマイアミに滞在し、クラブワールドカップ(CWC)の試合を現地で観戦している。23日夜には、グループA最終節のインテル・マイアミ対パルメイラスを観た。
試合前の時点で、両チームは共に勝点4を手にしており、得失点差でパルメイラスが首位に立っていた。パルメイラスは引き分け以上でグループを首位突破できるが、もし敗れて他の試合(ポルト対アル・アハリ)でどちらかが大量得点で勝利すれば、3位に陥落してグループステージ(GS)敗退の可能性もあった。
一方、インテル・マイアミは勝てば首位、引き分けでも2位通過となるが、敗戦となればこちらも3位転落の可能性を残していた。
今大会には、ブラジルからパルメイラス、フラメンゴ、フルミネンセ、ボタフォゴの4クラブが参戦しており、それぞれに万単位の熱烈なサポーターが帯同している(その多くはアメリカ在住者のようだ)。この日の試合には6万人を超える観客が詰めかけ、その半数以上がパルメイラスのファン。彼らは90分間、歌い、叫び、チームを鼓舞し続けた。まさにブラジル国内の重要な一戦と変わらぬ応援風景だった。
一方のインテル・マイアミのファン層は中南米系が中心で、着用しているピンクのユニホームはほぼすべてが「背番号10」の「メッシ」。このチームには、元ウルグアイ代表の"噛みつき男"ルイス・スアレス、元スペイン代表のMFセルヒオ・ブスケッツも在籍しているが(この日は故障で欠場したが左SBジョルディ・アルバも在籍)、チームに愛称を付けるなら「FCメッシ」。ときおり「メッシ・コール」が起きるだけで、応援の熱量ではパルメイラスが圧倒していた。
【動画】38歳スアレスが決めたスーパーゴール!
試合前の時点で、両チームは共に勝点4を手にしており、得失点差でパルメイラスが首位に立っていた。パルメイラスは引き分け以上でグループを首位突破できるが、もし敗れて他の試合(ポルト対アル・アハリ)でどちらかが大量得点で勝利すれば、3位に陥落してグループステージ(GS)敗退の可能性もあった。
一方、インテル・マイアミは勝てば首位、引き分けでも2位通過となるが、敗戦となればこちらも3位転落の可能性を残していた。
今大会には、ブラジルからパルメイラス、フラメンゴ、フルミネンセ、ボタフォゴの4クラブが参戦しており、それぞれに万単位の熱烈なサポーターが帯同している(その多くはアメリカ在住者のようだ)。この日の試合には6万人を超える観客が詰めかけ、その半数以上がパルメイラスのファン。彼らは90分間、歌い、叫び、チームを鼓舞し続けた。まさにブラジル国内の重要な一戦と変わらぬ応援風景だった。
一方のインテル・マイアミのファン層は中南米系が中心で、着用しているピンクのユニホームはほぼすべてが「背番号10」の「メッシ」。このチームには、元ウルグアイ代表の"噛みつき男"ルイス・スアレス、元スペイン代表のMFセルヒオ・ブスケッツも在籍しているが(この日は故障で欠場したが左SBジョルディ・アルバも在籍)、チームに愛称を付けるなら「FCメッシ」。ときおり「メッシ・コール」が起きるだけで、応援の熱量ではパルメイラスが圧倒していた。
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試合は前半16分、インテル・マイアミがカウンターから先制。65分にはスアレスが華麗なドリブル突破から左足で強烈な一撃を叩き込み、2点目を奪った。だが、ここからパルメイラスが意地を見せる。80分、FWパウリーニョがゴール前でパスを受けて1点を返し、さらに7分後には、左サイドからのクロスのこぼれ球をMFマウリシオが蹴り込んで同点に追いついた。
この日のパルメイラスは技術的ミスが多く、内容としては決して良くなかったが、最後に伝統の底力を発揮して勝点1をもぎ取った。
メッシは試合の翌日が38歳の誕生日。トップ下でパスをさばき、惜しいミドルシュートも放ったが、得点には絡めなかった。
メッシ、スアレス、ブスケッツ、アルバら、かつて欧州を席巻したスター選手たちの力を借りて、2018年創設のインテル・マイアミは短期間でMLS有数の強豪へと成長。今大会でもベスト16入りを果たした。
しかし、メッシがいつかクラブを離れたとき、その集客力と競技力を維持できるのか――。一抹の不安が頭をよぎった。
文●沢田啓明
【著者プロフィール】
1986年にブラジル・サンパウロへ移り住み、以後、ブラジルと南米のフットボールを追い続けている。日本のフットボール専門誌、スポーツ紙、一般紙、ウェブサイトなどに寄稿しており、著書に『マラカナンの悲劇』、『情熱のブラジルサッカー』などがある。1955年、山口県出身。
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文●沢田啓明
【著者プロフィール】
1986年にブラジル・サンパウロへ移り住み、以後、ブラジルと南米のフットボールを追い続けている。日本のフットボール専門誌、スポーツ紙、一般紙、ウェブサイトなどに寄稿しており、著書に『マラカナンの悲劇』、『情熱のブラジルサッカー』などがある。1955年、山口県出身。
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