U-19日本代表GKにして青森山田の守護神・廣末陸が語る近未来。「プロ入り、総体、U-20W杯、東京五輪」への想い

2016年07月13日 安藤隆人

課題は全部。フィジカルの強さを磨かないと今のルールに対応できない。

コンタクトプレーで負けないフィジカルを作りたいという廣末。将来を見据えて高い意識で取り組む。写真:安藤隆人

 17年連続20回目のインターハイ出場を決めた青森山田のゴールを守るのは、U-19日本代表GKの廣末陸だ。Jクラブも熱い視線を送る守護神は、この1年をさらなる飛躍へのシーズンにするべく厳しい自己評価でレベルアップを図っている。U-19世代屈指のGKに、現在と近未来の目標について聞いた。
 
――◆――◆――
 
――まず今、ご自身が感じる課題や手応えを教えて下さい。
 
 どれかひとつを上げるというのではなく、もう全部です。足りない部分が多すぎるので、全体的に底上げしないと、この先は生き残れないと思っています。
 
 ただ、今強く思っているのは、もっと状況判断をしっかりとやるということです。細かく言うと、キャッチをした時のカウンターのスイッチの質や、裏へのボールに対しての飛び出しの質を上げたい。どれも自分の得意とするプレーなので、それをもっと伸ばしていきたいです。あと、上半身の強化も意識的にやっています。
 
――上半身の強化を意識的にやっている理由は?
 
 僕は身長があまりないので(182センチ)、バネやフィジカル的な強さをもっと磨かないといけません。それにGKに対するチャージのルールが変わって、よりフィジカルコンタクトの強さも求められるようになりました。
 
 プレミアリーグの柏レイソルU-18戦では、ファンブルからゴールを決められたのですが、あの時僕は「ファウルだ」と思ったけど、ファウルではなかった。それをきっかけに、より空中戦でのフォームやフィジカルの安定感、バネ、すべてを意識するようになりました。海外の相手だとよりフィジカルが強いので、そこで絶対に負けないようにしたいと思います。
 
――確かに廣末選手は182センチと、GKとしては大きいほうではありません。その分、かなり細部のプレーにこだわって磨いて来たと思います。
 
 昔から大きい選手には負けたくないという想いが強いんです。自分が下手なプレーをすると、身長が高い方が良いという評価をされてしまう。僕の周りには昔から身長が高い選手が多いので、それを覆したい一心でやってきました。それだけではなく、プロになるために、やっぱり今の自分には足りないところばかりなので、それをしっかりと補いたいという想いでやっています。
 

次ページ(OBの)櫛引さんのおかげで東京五輪をより意識するようになった。

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