【広島】ディフェンスリーダー千葉が感じたリーグ連覇への“現在地”

2016年07月11日 小田智史(サッカーダイジェスト)

「(鹿島とは)まだまだ差があると感じたし、挑戦者としてやらなければいけない」

鹿島戦ではプレスをかわし、ミドルシュートを放つ場面もあった千葉だが、「まだまだレベルアップしなければいけない」と感じたという。 写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

 新システム「3-5-2」(アンカー+2シャドー+2トップ)がどこまで通用するか。J1第2ステージ2節・鹿島戦は、それを測る試金石と位置付けられていた。しかし--。広島にとっては厳しい現実を突きつけられる結果(●2-4)となった。
 
  従来の「3-4-2-1」では森﨑和が最終ラインに落ち、3バックを含めた4枚でビルドアップを行なうが、ボランチの枚数が1枚少ない新システムでは3バックのみ。2トップとサイドハーフ、さらにはボランチが連動した相手の厳しいプレスで数的優位(アウトナンバー)を作られ、限定されたパスコースにボールを送ったところを次々と狙われた。最終ラインを統率するリベロの千葉和彦は、鹿島戦についてこう振り返る。
 
「(鹿島は)隙を見せることなく上手くプレスをかけてきて、なかなか難しかった。チーム全体として(マークを)剥がしていくところが少ないと感じました。完敗です」
 
 第1ステージの対戦(●1-4)に続き、鹿島に対して2戦2敗。「簡単な試合じゃない」(千葉)と覚悟していたにもかかわらず、大量4失点を喫しており、DFとしては悔しい以外の何物でもないだろう。
 
「球際の部分だったり、耐えるところはしぶとくやらなきゃいけない、と言葉にするのは簡単だけど、実際に試合の中でやるのは難しいことだと思い知らされました。結果的に負けてしまって、(第1ステージ覇者の鹿島とは)まだまだ『差があるな』、『レベルアップしないといけないな』と痛感したし、挑戦者としてやらなければいけない」
 
 千葉は浮き彫りとなった"差"を受け止めつつ、「でも……」と今後の進むべき道について言葉を続ける。
 
「(プレスを)剥がして、そこからショートカウンター気味に行ける時もありました。あれを自分たちの狙いとして、どんどんやっていけるようにしたいですね。たしかに1ボランチでひとり少ないですけど、プレスを受けても剥がせないとダメ。自分たちのベースを出して、攻撃に行かないと勝てないので」

次ページ「反省するところは反省する。もう二度とあんな悔しい想いをしないように――」

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事