【川崎】大島に続き中村を欠いて夏場へ!? 大久保は「それで優勝してこそ強いチーム」

2016年07月10日 本田健介(サッカーダイジェスト)

危険なタックルで中村が負傷。大島はリオ五輪へ。

試合後にサポーターに挨拶をする大久保。この日は車屋のクロスに上手く合わせてネットを揺らした。(C) J.LEAGUE PHOTOS

 3-0と快勝を収めたJ1第2ステージの名古屋戦で、アクシデントが起こったのは84分だった。7分前にチーム3点目となる見事なミドルを決めていた中村が敵陣でパスを送った直後、タイミングが遅れたイ・スンヒのスライディングを右足に受ける。うずくまった背番号14はそのまま負傷交代となった。
 
 怪我の状態は不明も試合後には松葉づえをつきながらスタジアムを後にした。もし長期離脱となれば、川崎にとって大きな痛手となる。すでにリオ五輪代表に選ばれている大島は7月下旬から勝ち上がり次第では、8月の下旬頃までチームを空ける可能性がある。ダブル司令塔を欠いて夏場を迎えれば、苦戦は必至だろう。
 
 しかし、エースの大久保は「俺だって怪我をするかもしれないわけだし、それで優勝してこそ強いチーム」と言い切る。
 
 そして毎度のことながら、ほかのチームメイトたちの奮起も求める。試合後になにやら話していた大塚にはこうアドバイスを送ったという。
 
「翔平はボールを受けるのは上手いけど、自分の近くにいて、DFを抜いてスルーパスを送ったり、なにかをしないとチャンスはできない。ただただ、ボールを受けて落として、ターンもしないで、危険なパスやドリブルをしないとチームのためにならない。前にいる俺も孤立するからそこはちゃんとやれよと伝えました」
 
 さらにこの日、自らのゴールをアシストしてくれた車屋に対しては「(これまでは)あれだけ抜いて変なクロスしか上げないので、今日はそのクロスに合って自分としては嬉しかった。自信を付けて上げてくれれば、チームとして武器になるはず」と叱咤激励する。
 
 完勝と言える内容にも「もっとゴールを取れたはず」とも語る。
 
 第1ステージはわずか勝点1の差で優勝を逃した。今節で11戦負けなしとなったが、「好調ですけど、(第1ステージは)1敗で優勝できていないので、最後になにがあるか分からない。まだまだ。1試合ずつ戦っていきたい」と油断はない。
 
 苦しい7月、8月を迎えるかもしれないが、エースが元気なうちはチームに停滞感が生まれることはなさそうだ。
 
取材・文:本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
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