【EURO2016決勝】「3冠」が懸かる7人と「4冠」を狙うあの選手

2016年07月09日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

C・ロナウド対グリエーズマンはCL決勝の再現に。

中盤で圧倒的な存在感を見せるポグバ(15)。フランスを優勝に導き、自身の「3冠」達成なるか。 写真:佐藤明(サッカーダイジェスト写真部)

 EURO2016の決勝を裁く主審に、イングランド人のマーク・クラッテンバーグ氏が選ばれた。何のアクシデントもなく実際に笛を吹けば、"3冠達成"だと各国メディアが伝えている。

 クラッテンバーグ氏は5月28日のチャンピオンズ・リーグ(CL)決勝と、5月21日のFAカップ決勝でも主審を務めているからだ。EUROは4年に1回、ワールドカップを勘定に入れても2年に1回なので、これだけ立て続けに大一番を任されるレフェリーが滅多にいないのは確かだろう。

 7月10日(現地時間)の決勝にトレブルの栄誉が懸かっているのは、レフェリーだけではない。両軍合わせて6人の選手に、そのチャンスがある(なお、ここでは各種スーパーカップでの勝利はカウント外としている)。

 3冠を懸けたもっとも注目度の高いマッチアップは、フランス代表のポール・ポグバとポルトガル代表のレナト・サンチェスが激突する中盤のそれだろう。ポグバはユベントスでセリエAとコッパ・イタリアの2冠に、サンチェスはポルトガルのベンフィカ・リスボンで国内リーグと国内カップ(リーグカップ)の2冠にそれぞれ貢献している。

 EURO2016でも特大のポテンシャルを垣間見せてきたのが、23歳のポグバと18歳のサンチェスだ。若武者2人のパフォーマンスは、決勝の行方も大きく左右するだろう。

 3冠に王手を掛けている残りの4人は、フランス代表が2人で、ポグバと同じくユベントスに所属するパトリス・エブラと、バイエルン・ミュンヘンで国内2冠を経験したキングスレー・コマン。ポルトガル代表の2人は、サンチェス――来シーズンからバイエルンに移籍する――とベンフィカでチームメイトだったエリゼウと、クロアチアのディナモ・ザグレブで国内2冠を果たした代表では控えGKのエドゥアルドだ。

 実を言えば、EURO決勝を前にして、すでにタイトルを3つ手に入れている選手が1人いる。フランス国内では無敵を誇った、パリ・サンジェルマンのブレーズ・マテュイディだ。開催国フランスがEUROを制した場合は、単独トップの4冠で有終の美を飾ることになる。

 ちなみに、クラッテンバーグ氏が今回のEUROで主審を担当するのは、決勝が4試合目。過去3試合は、グループリーグのイタリア2-0ベルギー、クロアチア2-2チェコ、そしてラウンド・オブ16のポーランド1(PK5-4)1スイスとなっている。

 クラッテンバーグ氏が笛を吹いた5月28日のCL決勝と言えば、レアル・マドリーが延長、PK戦の末にアトレティコ・マドリーを下したダービーマッチでもあった。ある意味では因縁の再戦が早くも実現する格好だ。

 ポルトガルが勝てば、クリスチアーノ・ロナウドにとってはCLとの2冠に。フランスが勝てば、CLは決勝で涙を呑んだアントワーヌ・グリエーズマンのリベンジを兼ねた2015-16シーズン唯一の戴冠となる。

文:ワールドサッカーダイジェスト編集部
 
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