「“ハマる”時がある」中村俊輔コーチに直撃。リバウンドメンタリティをどう体現してきたのか「跳ね返すために頑張るぞ、じゃない」

2025年05月21日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

「一喜一憂しないで、ずっと頑張っているかどうか」

現役時代に数々の困難に直面も、そのたびに這い上がってきた俊輔コーチ。写真:永島裕基

 リバウンドメンタリティって何? 横浜FCの中村俊輔コーチに単刀直入に訊いてみた。

 マリノスのユースに昇格できなかった。日韓W杯のメンバーに選ばれなかった。自身初の欧州挑戦でレッジーナでは当初、パスが回ってこなかった。南アフリカW杯では直前でレギュラーから外れた。他にも挙げればキリがないが、稀代のファンタジスタは現役時代に、どんな逆境に直面しても、そのたびに何度も這い上がってきた。

 リバウンドメンタリティの何たるかを知り、体現してきたはず。どうやって"跳ね返して"きたのか。「"ハマる"時があるんだよ」と独特の表現で、俊輔コーチは話してくれた。

「あんまり自分がうまくいっていないけど、周りとの相性が良くて、セルティックの時もそれでどんどん良いプレーができてMVPを取ったり。逆に自分がめちゃくちゃ良いパフォーマンスをしているけど、チームは7位とか8位とか。だから、それこそ一喜一憂しないで、ずっと頑張っているかどうか」
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 どんな状況にも左右されず、これまでやってきたことを貫けるか。不断の努力が重要だという。

「自分がワールドカップでレギュラーから外れて、まあキツいんだけど、それを変えなければ。そこが難しい。リバウンドでも何でもない。ずっと頑張っていれば、いいわけだから。こういう時もあるかって。それでやっていたら、3年後にJリーグでMVPになった。そういう作業だよね」

 俊輔コーチは「あれを跳ね返すために頑張るぞ今週は、じゃない」ときっぱり。「悪い時もあるよ、それはしょうがない。でも良い時もある。続けていれば、どこかで"ハマる"。ずっと良い人も悪い人もいないんだから」とも。

 とはいえ、好調の時ならまだしも、不調の時に同じことを続けるのは、モチベーション的にも意外と難しいのではないのか。俊輔コーチは「それが落ち着く」という。「ルーティーンになっているから。ストレッチとか、風呂に入ったあとにずっと続けていること、自主練とかが精神安定剤になる」と自分なりの心の持ちようを教えてくれた。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

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