「『自分がやらなきゃ』と思いながらプレーできました」大一番で殊勲の2ゴール。ベレーザ山本柚月が思うWE初制覇の要因

2025年05月18日 野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

1点目は「ラッキー」、2点目は「練習通り」

千葉L戦で2得点の山本。写真:梅月智史(サッカーダイジェスト写真部)

 日テレ・東京ベレーザは5月17日、WEリーグの最終節でジェフ千葉レディースと対戦。3-0で快勝し、悲願の初優勝を飾った。

 この一戦で2ゴールを決めたのが、3-4-2-1の右ウイングバックで先発したMF山本柚月だ。

 32分、右足でアーリークロスを上げると、そのままゴールイン。さらに2点リードで迎えた66分には、カットインから左足を振り抜く。放たれたボールは相手GKの手をかすめてネットを揺らした。

 大一番で輝いた22歳は試合後、笑顔を交えて自身の2得点を振り返る。

「1点目はアタッカーに合わせようと思って、クロスを上げたんですけど、そのままゴールに吸い込まれたので、ラッキーという感じです」

 2点目は練習の成果が出た。自慢のドリブルに加え、逆足である左足のクロスにも磨きをかけてきたという山本は、次のように明かす。
【厳選ショット】日テレ・東京ヴェルディベレーザがWEリーグ初優勝!|WEリーグ第22節 東京NB3-0千葉L
「アタッカーと練習から合わせていました。カットインしたら、ゴール前に入ってきてほしいと話していて。(味方が)触っても触らなくてもゴールにつながるボールだったので、練習通りにできて良かったです」

 WEリーグが誕生して4年目。過去3シーズンはいずれも3位だったベレーザ。現在は欧州で活躍する長谷川唯や清水梨紗ら数多くの名手を輩出してきた名門は、今季も開幕前に藤野あおばと宮川麻都が欧州に移籍。主軸が次々に退団する傾向があった。

 そのなかで、山本はチームメイトとともに意識を高め、タイトル奪取に邁進した。

「周りの選手が海外クラブに移籍するなかで、今シーズンは主体的に『自分がやらなきゃ』と思いながらプレーできました。他の選手も同じような気持ちだったでしょうし、そういったところが優勝につながったと思います」

 優勝を喜ぶが、満足はしていない。「ベレーザでも、他のチームでも、圧倒的な選手を見てきたなかで、そうなれたかというと、まだ物足りなさを感じています。もっともっと、という感じです」と、さらなる高みを見つめた。

取材・文●野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

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