山田康太の適正はシャドー? ボランチ? 周囲への声掛けも重視「やりがいを感じています」【横浜FC】

2025年05月09日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

東京V戦で移籍後初のフル出場、後半途中からボランチに

試合を重ねるごとに存在感を増している山田。写真:福冨倖希

 シーズン開幕後の3月3日にガンバ大阪から横浜FCに加入した山田康太は、その5日後の5節・FC町田ゼルビア戦でさっそくベンチ入りし、途中出場で新天地デビューを飾る。以降は3-4-2-1のシャドーでスタメンに定着し、直近の15節・東京ヴェルディ戦では移籍後初のフル出場を果たした。

 東京V戦でもシャドーで先発し、後半の途中からはボランチでプレー。練習で「ほぼやらない」というポジションで、まずまずのパフォーマンスを見せた。

「自分としてはやりやすいというか、ボランチだとボールに関与する回数も多いし、切り替えのところでディフェンスに行くのも、自分もやってきたところではあるので。ボランチに入ったら厳しく行きたいし、そこでボールを回収して(前に)持っていくのは、いくつかやれたのかなと思う。またやる機会があれば、楽しんでやりたい」

 シャドーでは攻撃の起点になるが、ボランチではよりゲームメイクで力を発揮する。現在の横浜FCは3連敗中の5戦未勝利で、不調のチームで山田はどちらのポジションが適任なのか。本人に訊けば、「僕が、どっちがいいかっていうのは、また違うのかなと思いますけど」としたうえで、自身の考えを述べてくれた。

「ボランチでは、やっぱり多くゲームに関われるなと感じました。攻撃も守備も常に関わるポジションだし、前線にいると、自分が戻らなきゃいけないと思って、戻ったら逆に前が全然、人がいなくて、(後ろが)重たくなったりとか。ボランチなら、出ていこうと思った時に出ていける。また最終ラインで、たとえば(相手の)クロスに人数が足りないと思ったら、自分が最終ラインに入ってとかも。自分で感じたことを行動にできるのは、ボランチのほうがあるのかな」
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 加えて、周囲とのコミュニケーションの部分でも、ボランチのほうがスムーズになると感じている。

「周りのチームと比べたら、なんていうか、うちは厳しい声とかも少ないのかな、と。そこは自分もピッチに入ったら、言うところは言いたいし、『そこにいて』とか『もっと行って』とかも、ボランチで後ろからの指示が大事だと思う。そういう意味では、やりがいを感じています」

 東京V戦では、中盤の位置で相手に寄せられても巧みなコントロールで前を向くプレーがあった。リスクはあるかもしれないが、「局面を1つ、前に運ぶだけでも(状況は)変わってくる」と考えている。「自分のところで少し時間を作ったり、(相手を)剥がすのは、感覚としてはやれていた」と手応えを口にする。

 ハードワークは持ち味で、攻守の両局面でアグレッシブに振る舞える。ピンチを未然に防ぐための"声掛け"も強く意識している。試合を重ねるたびに存在感を増している25歳は、次節のアビスパ福岡戦(10日)でどう起用されるか注目だ。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

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