「マリノスの力になりたい」「法政大のために戦いたい」松村晃助の複雑な気持ちと向上心「自分に腹が立つ、情けない」

2025年05月06日 安藤隆人

4月の1か月間は加入内定の横浜FMに帯同

多彩な攻撃スキルを持つ松村。写真:安藤隆人

 関東大学サッカーリーグ2部の第5節・法政大vs.早稲田大。無敗同士の首位決戦で、法政大の3年生MF松村晃助が今季リーグ初出場をスタメンで飾った。

 右サイドハーフで出場した松村は得意のドリブル突破と、中に入ってからパスやキープで攻撃の起点を作り出すプレーで攻撃を牽引した。196センチのFW相澤デイビッドとFC東京内定のFW小湊絆の強烈2トップとの連係で、質の高い3人目の動きとポストプレーを受けてからのスルーパスのクオリティは、さすがの一言だった。

 しかし、チームは数多くの決定機を活かせず。松村も73分に訪れたFW洪怜鎭のマイナスのクロスからのビッグチャンスを相手GKのビッグセーブに阻まれるなど、最後までゴールを破れずに、試合はスコアレスドローに終わった。

「非常に強度の高い試合だったし、緊迫した試合でもあったのですが、自分たちでゲームを難しくしてしまった感は否めません」

 試合後、松村はこう唇をかんだ。彼が今季リーグ初出場になったのは、4月の1か月間は加入内定している横浜F・マリノスに帯同していたからだった。2月13日に内定が発表されると、15日のアルビレックス新潟とのJ1開幕戦でいきなりベンチ入りした。そして4月2日の第8節・名古屋グランパス戦で再びベンチ入りすると、第9節・東京ヴェルディ戦でついにJ1デビューを果たした。
 
 しかし、投入は85分で出場時間はわずかだった。その後、4試合連続でベンチ入りをするが、出番は一切訪れなかった。

「法政大の活動もあるなかでマリノスに参加させてもらっていたので、自分としてはもっと試合に出ないといけなかったと思っています。出なきゃいけないと思っていたので、正直不甲斐なかったと思っています。僕がいない間に法政大は開幕戦から4連勝して、すごく調子が良かったので、僕としては刺激をもらいながらも、正直複雑な気持ちはありました」

 小学3年生の時に横浜FMのアカデミーに入って以来、ジュニアユース、ユースとマリノス一筋だった。

「ずっと愛着のあるクラブで、憧れのクラブです」とユース時代、強い思い入れを語っていたが、トップ昇格を果たせず。それでも法政大に進んで1年から活躍し、一昨年はU-20日本代表としてU-20アジアカップとU-20ワールドカップに出場。大学サッカー屈指のMFになったことで、プロとしてクラブに戻ってくることができた。

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