Jクラブ注目の高校ナンバー1FW――岩崎悠人は、どのクラブを選ぶのか

2016年07月04日 森田将義

「どのチームに行くかによって人生が変わる。インターハイが始まるまでに慎重に決めたい」

6クラブに練習参加した岩崎は、「プロに行ったら基本、自信を無くしますね(笑)」と冗談交じりに語った。写真:森田将義

 複数のJクラブからオファーを受ける高校生ナンバー1ストライカー。岩崎悠人が夏のインターハイを前に、卒業後の進路や代表での活動、そして大会の目標について語った。
 
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――プロへの練習参加が盛んに報じられていますが、どのクラブに入団するのか気持ちは固まってきましたか?
 
 これまで6チームの練習に参加させてもらいましたが毎回、色んな刺激を受けているのでかなり悩んでいます。
 
 例えば、この間に行った川崎であれば、ボールを止めて蹴る動きや相手を外す動きがみんな凄くて勉強になるなど、それぞれのチームの良い所があります。
 
 人生の岐路というか、どのチームに行くかによって人生が変わると思うので、インターハイが始まるまでに慎重に決めたいと思います。
 
――プロに混ざってプレーすることで見えた課題と収穫を教えてください。
 
 プロに練習参加した時は、FWではなく、サイドで使ってもらう機会が多いのですが、ドリブルや一瞬の動き出し、相手へのプレスを続ける運動量では負けていないという手応えは掴めました。
 
 一方で、判断のスピードや的確さが足りないと痛感しています。特に足りないのは止めて蹴るという技術。どこのチームもそうなのですが、基本的な技術はやっぱり高くて、来たボールをピタッと止められる。ちゃんとボールを止められるから、判断のスピードが速くなるのではと気付きました。
 
 プロに行ったら基本、自信を無くしますね(笑)。上には上がいるなって感じるというか。でも、京都橘に戻ると自信を持ってプレーできる。自信を持ってやるからできるプレーもあると思うんです。
 
 代表やプロの練習参加で自分の課題を見つけて、京都橘で思い切ってプレーしながら克服するイメージで今はサッカーに取り組んでいます。
 
――プロへの練習参加に加えて、世代別代表にも参加しています。疲れはありませんか?
 
 スケジュールは結構きついですね。特に昨年の秋は代表に参加する回数が増えて、家までの往復が大変だからという理由で、3か月ほど学校の近くにある寮に入らせてもらいました。体調的な面もそうですが、美味しいご飯がいっぱい食べられたのが大きかったです。身体が一回り大きくなったのはあの時期があったからだと思います。
 
 今年も、6月はU-19代表の中国遠征から帰ってきた足で川崎の練習に参加して、京都橘に戻ったら今度はすぐにアメリカ遠征という日程でした。そのため、最近はこれまで以上に身体のケアをするようになりました。
 
 今の楽しみは、お風呂に行ってマッサージすること。家の近所にスーパー銭湯があって、そこの寝ながらお湯に浸かれる川風呂が良いんですよ。そこに浸かりながら進路についてや、チームのことを考えたりします。

次ページインターハイの目標は、まずは1勝。「初戦に勝てば結構やれるのではという自信はある」  

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