神の視点を持つレジスタに史上屈指の名GK… 勝負強いバイプレーヤーも揃った絢爛豪華なカンピオーネ

2025年05月01日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

24年ぶりに世界制覇を成し遂げた黄金世代

ほぼ常時のルックアップを可能とするボール操作技術の高さで、ピッチを俯瞰していたピルロ。右足は測ったように正確無比で、スルーパスやタッチダウンパスによるアシストを供給した。(C)Getty Images

 2大会連続でW杯行きを逃しているイタリア代表は、6月から悲願の本大会出場をかけたW杯欧州予選を戦う。

 そんなイタリア代表の黄金世代が4年ぶりに世界制覇を成し遂げたチームの中核を担ったのが76~79年組だろう。

 神の視点を持った司令塔のピルロに、史上屈指の名GKブッフォン…。
トッティやガットゥーゾも擁した絢爛豪華なカンピオーネ(王者)を回想する。

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 2006年ワールドカップ制覇の偉業を成し遂げたイタリアのある意味で「最後の」黄金世代は、当時27~30歳の精鋭が中心を占めていた。1976年~79年生まれの面々だ。

 グループリーグ初戦のガーナ戦でミドルの先制弾を40分に突き刺し、チームを勢いづかせた79年生まれのアンドレア・ピルロは、プロキャリア初期のトップ下から定位置を2列ほど下げた中盤の底で才能を開花させたイタリア代表不動の司令塔だった。

 ほぼ常時のルックアップを可能とするボール操作技術の高さが、ピッチを俯瞰できる神の視点や傑出したキープ力をもたらし、右足は測ったように正確無比で、スルーパスやタッチダウンパスによるアシストを供給しただけでなく、直接FKの名手でもあった。
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 フラット4の最終ラインの要は、76年生まれのアレッサンドロ・ネスタ。

 チェコを破ったグループリーグ最終戦の序盤に負傷し、以降の全試合でエレガントな動きとスマートな守備技術を兼ね備える長身のこのCBを欠く事態に陥りながら、イタリアの堅守が決勝まで崩れなかったのは、サッカー史上屈指のGKで78年生まれのジャンルイジ・ブッフォンを擁し、ファビオ・カンナバーロが額面以上の働きを披露したからでもあった。
 

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