「個人のゴール数も、アシスト数にも興味はない」栃木シティの田中パウロ淳一が目ざすはJ2昇格のみ!「みんなの野望が今、パワーになっている」【インタビュー】

2025年04月30日 野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

今は、たまたま僕が決めている感じですね

今季の自身やチームを語る田中。写真:田中研治(サッカーダイジェスト写真部)

 Jリーグ初挑戦ながら、J3で躍進しているのが栃木シティだ。就任4年目の今矢直城監督のもと、ここまで6勝3分け1敗の勝点21で、首位のFC大阪に勝点1差の2位につけている。

 好調なチームの攻撃を牽引しているのが、田中パウロ淳一だ。リーグ戦で全試合に先発し、4得点・5アシストをマークしている。

 チームの主軸である31歳に、今回インタビューを実施。3回にわたる連載の初回では、今季の栃木シティと自身のプレーへの感想などを訊いた。

――◆――◆――

――J3初参入の今季、チームは好調ですね。

 もっとできました。昇格組だから、対戦相手は僕たちのデータを持っていなかったので相手をもっと混乱させられた、という反省はあります。だから2位ですけど、もっともっと、自分たちの良さを出せていたら、1位になれていた気がします。

 栃木シティは、2年前までは5部(相当の関東1部)にいました。またJリーグでのプレー経験が少ない選手もたくさんいるから、なおさらデータを取られてない。だから最初こそ、もっと話題になる戦いができたはずです。僕たちが、J3の選手を相手に少し面食らってしまったところはあります。
【動画】Jが注目! 田中パウロ淳一のプレー集!
――ご自身はここまで4得点・5アシスト。リーグ戦で3戦連発中。そのパフォーマンスをどう感じていますか?

 僕らは攻撃力が持ち味なので、誰が点やアシストをマークしても、おかしくない。攻撃に4人、5人が関わるのが当たり前ですし。そのなかで今は、たまたま僕が決めている感じですね。 

――守備も積極的にこなしていますね。

 栃木シティでは、守備のタスクもしっかりと求められます。アグレッシブに、引かない守備を意識しています。そのなかでウイングの僕は、前線で一発目の守備をしないと周りの選手が動き出せないので、その動きを大事にしています。今矢さんは、全員守備・全員攻撃を志向しています。

――2・3月度のJ3MVPを受賞しました。

 栃木シティは、様々な面ですごく恵まれています。それプラス、選手やクラブ関係者に、野望を持っている人が多い。そこに、僕も感化されたという感じです。元々あったJリーグに戻りたい気持ちが叶った。みんなの野望が今、パワーになっている感じです。
【画像】FC大阪との首位決戦に向けトレーニングに励む栃木シティの選手たち!

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