アーセナル移籍報道が過熱する浅野の“Xデー”は近い!?

2016年07月03日 小田智史(サッカーダイジェスト)

「やっぱり自分を高められるチームに魅力を感じる」

磐田戦では何度もゴールに迫りながらノーゴール。「応援してくれている人に少しでも恩返しするために、ゴールしている姿を見せて笑顔に出来たら」と話した。 写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

[J1・第2ステージ1節]広島3-0磐田 7月2日/Eスタ
 
 6月29日にプレミアリーグの名門・アーセナルへの移籍報道がされて以降、浅野拓磨の一挙手一投足に多くの視線が注がれてきた。その真相を確かめようと、U-23代表の一員として南アフリカ戦を戦い終えた彼の下には2重・3重と人だかりができていたが、リオ五輪最終メンバーが発表されて最初の試合ということもあり、磐田戦後のミックスゾーンでも最も多くの記者に囲まれた。
 
 イングランド国内でも関心は高まっているようで、タブロイド紙『The Sun』の電子版が浅野を「ワンダーキッド」と称して「知っておくべき5つのポイント」を特集。統計専門サイト『Squawka』は浅野がアジア最速のスピードスターで、スピードならおそらくアーセナルの快足FWテオ・ウォルコットよりも速いと紹介している。
 
「五輪メンバー発表後、初めての試合でしたが?」、「"ジャガー"ポーズが見たいという期待は感じた?」という試合に関する質問に続き、堰を切ったように移籍の話題が始まった。
 
――よりレベルの高いところで、と話していたがそれは「今」ではないのか?
特に今は考えていません。どうなるかは僕自身も分からないし、いろんな人と相談しながら決めていきたいなと思います。でも、そういう環境があるということはすごく自信になるので、今後どうなるのかは自分でも楽しみです。
 
――もう、自分のなかで気持ちは固まっている?
いえ。チームと詳しい話をしていないので分かりません。
 
――チームを決めるうえでのポイントは?
そうですね。やっぱり自分を高められるチームに魅力を感じます。それは今広島でもできることだし、まだまだ広島でやるべきことはたくさんある。今の環境に不満はありません。目の前のことに対して、ぶつかっていける環境があるので。
 
 南アフリカ戦翌日は休養に努め、前日練習、磐田戦と息つく暇もなかった。それゆえ、去就に関する膝と膝を突き合わせた話し合いはまだ行なわれていないようだ。リオ五輪メンバーの浅野は、7~8月に最大でリーグ戦5試合を欠場する予定だが、移籍となればそれ以上の大きな戦力ダウンは避けられない。場合によっては、補強に乗り出すなどチーム編成も調整が必要になるだろう。

「自分を高められるチーム」は広島か、それともアーセナルを含めた海外クラブか。"ジャガー"の決断やいかに――。
 
取材・文:小田智史(サッカーダイジェスト編集部)
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