【EURO2016】アイスランド・フィーバーがすごい! サポーターがジェット機をチャーターしてフランスへ

2016年07月01日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

日帰りの弾丸ツアーを敢行。

イングランドから大金星を挙げたアイスランド。選手とサポーターが一体になって行なうこのパフォーマンスもお馴染みに。(C)Getty Images

 EURO2016で大旋風を巻き起こしているアイスランド。その熱狂的なファンのひとりが、試合観戦用のジェット旅客機をチャーターして、話題となっている。旅客機は定員180人のボーイング737だ。
 
 小型とはいえジェット旅客機のチャーターに踏み切ったのは、母国アイスランド代表の大一番を観戦するため。ワールドカップを含めた主要国際大会で初めて予選を突破したアイスランドは、EURO2016のグループリーグを2位で勝ち上がり、イングランドの胸を借りる決勝トーナメント1回戦を迎えようとしていた。
 
 ボーイング737のチャーターは、イングランド戦の観戦が目的だった。借主となったのは、グレタル・シグフィンヌル・シグルダルソンさん。自身のフェイスブックに、次のように記している。
 
「フランスのニースに行くために、180人乗りの飛行機をレンタルしたよ」
 
 ルクセンブルクの航空会社ルクスエアからチャーターした飛行機は、アイスランドの首都レイキャビクからイングランド戦の開催都市ニースに飛び、21時キックオフの試合終了後レイキャビクにとんぼ返りするフライトプランを組んでいた。レイキャビク~ニース間の飛行時間は4時間程度だ。
 
「日帰りになるだろう。早朝に出発して、夜には戻ってくる」
 
 シグルダルソンさんがそこまでして訪れた決勝トーナメント1回戦で、ご承知の通り、アイスランドは大波乱を起こしてみせる。下馬評では優勝候補の一角に挙がっていたイングランドを逆転で下し、ジェット旅客機のチャーターに踏み切った熱心なファンの期待に応えたのだ。
 
 気になるのは、お値段だろう。ボーイング737を1日借りるチャーターには、いったいいくらかかったのか。推定される費用は、14万ポンドだそうだ。日本円に換算して、およそ1960万円前後と見積もられている。
 
 なんとも豪勢なと思いきや、実はシグルダルソンさんだけの貸し切りだったわけではない。友人や他のファンに声を掛け、1人750ポンド(約10万5000円)の料金でこの"弾丸ツアー"への便乗を募ったという。単純計算で180人が10万5000円を支払えば、合計1890万円。シグルダルソンさんの大出血サービスというわけではなかったようだ。
 
 驚くなかれ、定員180人のボーイング737は、ほぼ満席になったそうだ。人口33万人の小国アイスランドにとっての180人は、人口1億2700万人の日本に換算するとおよそ7万人。7万人がチャーター便! 180人乗りのボーイング737が389機は必要だ。このフィーバーはどこまで続くのだろうか。
 
 ちなみに、アイスランドがEURO2016開催国のフランスに挑む準々決勝は、パリ近郊のサンドニが会場となる。試合当日の7月3日は日曜日(イングランド戦は月曜日だった)で、キックオフは21時。レイキャビク~パリ間の飛行時間は3時間程度だ。再度のチャーターもありえるか!?
 
文:ワールドサッカーダイジェスト編集部
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