「圧巻だった」途中出場で躍動の久保建英をソシエダ番記者が絶賛!「スターモードで先導」【現地発】

2025年04月11日 サッカーダイジェストWeb編集部

「日本人の将来は変わるかもしれない」

去就が注目されている久保。(C)Getty Images

 サッカーは変わった。とりわけルールとその適用方法に関しては、日々変化している。

 ビジャレアルのマルセリーノ監督はアスレティック・ビルバオ戦後、現場の人間がVARに対して抱いている無力感を語った。

「分からない。主審が笛を吹いて、VARルームからコールがあった。主審はすぐそこにいたのに、VARの判定によって(パプ・ゲイェに)レッドカードが出された。これ以上言うことは何もない。彼らは知っている。我々は自分の仕事をするだけだ」

 タケ・クボ(久保建英)も何度か曖昧な判定基準に不満を露わにしたことがある。マドリー対バレンシア戦でキリアン・エムバペに与えられたPKと、コパ・デル・レイ準決勝第2戦の前半終了間際にヴィニシウス・ジュニオールがタケを引っ張って引き倒した行為がダイブと判定されたことの違いを一体誰が明確に説明できるのだろう。

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 サッカーは変わった。アウェーゴールが2倍になるというルールの撤廃もその1つだ。この改正によってどこがどう良くなったのか私には理解できない。もしそのルールがそのまま残っていたなら、コパ・デル・レイのファイナリスト(ホームの第1戦が0-1、アウェーの第2戦が4-3)になっていたのはソシエダだった。

 交代枠が3から5に増えたこともそうだ。コロナ禍によるロックダウンが長期化する中、チームによって練習環境が異なるという奇妙な理由で、導入されそのまま定着したが、交代要員5人制への移行はサッカーを完全に変えてしまった。

 今日の監督は試合を2つのパートに分けて戦略を立てることを余儀なくされている。交代要員が増え、巨大戦力を誇るチームが有利になった。延長戦までもつれ込んだ前述のコパ・デル・レイ準決勝第2戦はその好例だ。

 その激戦から中4日を経て臨んだラ・リーガ第30節のラス・パルマス戦において勝負どころで温存していた切り札を投入し、流れを引き寄せるというイマノル・アルグアシル監督の采配も当然そのルールの存在を踏まえてのものだった。

 2-1と1点リードの63分だった。先発から外れていたタケはピッチに立つと、圧巻のパフォーマンスを見せた。67分、カットインしてゴール前に走り込んできたパブロ・マリンに横パスを供給。一瞬で決定機を作り出すと、そのわずか1分後、ポストプレーでスローインの後、ゴールに向かって斜めに走り込んできたホン・アランブルの得点を演出した。
 

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