森保ジャパンは“自滅しかけていた”
バーレーンに苦戦を強いられた日本代表。(C)SOCCER DIGEST
昨年9月、バーレーンは本拠地で日本と対戦し、0-5と大敗を喫している。前半こそ拮抗した勝負に持ち込んだが、最後は圧倒的な戦力差になす術がなかった。技術差の中で体力を削られ、後半早々の2失点目で心も折れた。
そして今年3月、バーレーンは敵地に乗り込み、日本に善戦した。0-2と敗れはしたが、健闘したと言える。戦術的に整備され、ブロックを組んで容易に自陣に入らせず、マイボールではしっかりとボールを前に運んでいた。
それぞれの選手がどこに立ち、いつ動き、どうボールを通すか、そのイメージは伝わった。勝ち筋までは見えなかったが、引き分けの可能性はあっただろう。
「勝つために来たが、日本の質が高かった」
試合後、バーレーンのドラガン・タイッチ監督は語っていたが、「できる限りのことをした」と及第点が与えられるだろう。
翻って、日本は善戦したバーレーンに苦戦した、のか?
率直に言えば、森保ジャパンは"自滅しかけていた"。3バックの距離感は徹頭徹尾悪く、お互いがあれほど近づいていていたら、ろくにパスを回せない。ビルドアップで苦しむは当然。スペースがあっても、ボールを持ち出すなどの工夫もなかった。
何より、三笘薫、堂安律のような得点が期待できるアタッカーをバックラインまで下げ、5バックにするのは理に合わない。二人は高い位置でボールを持ち、仕掛けることで威力を発揮できる。
3バック+ウイングバックは自ら墓穴を掘ったようなものだ。
【画像】日本代表を応援する「美女サポーター」を厳選!
そして今年3月、バーレーンは敵地に乗り込み、日本に善戦した。0-2と敗れはしたが、健闘したと言える。戦術的に整備され、ブロックを組んで容易に自陣に入らせず、マイボールではしっかりとボールを前に運んでいた。
それぞれの選手がどこに立ち、いつ動き、どうボールを通すか、そのイメージは伝わった。勝ち筋までは見えなかったが、引き分けの可能性はあっただろう。
「勝つために来たが、日本の質が高かった」
試合後、バーレーンのドラガン・タイッチ監督は語っていたが、「できる限りのことをした」と及第点が与えられるだろう。
翻って、日本は善戦したバーレーンに苦戦した、のか?
率直に言えば、森保ジャパンは"自滅しかけていた"。3バックの距離感は徹頭徹尾悪く、お互いがあれほど近づいていていたら、ろくにパスを回せない。ビルドアップで苦しむは当然。スペースがあっても、ボールを持ち出すなどの工夫もなかった。
何より、三笘薫、堂安律のような得点が期待できるアタッカーをバックラインまで下げ、5バックにするのは理に合わない。二人は高い位置でボールを持ち、仕掛けることで威力を発揮できる。
3バック+ウイングバックは自ら墓穴を掘ったようなものだ。
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日本はサイドアタッカーに人材を擁する。中盤にもテクニックだけでなく、戦術眼も盛ったMFが豊富にいる。彼らを最大限に生かす攻撃的な戦い方を目指すべきだが…。
チームの不具合を終始、変更できなかった采配が最大の問題と言える。
もちろん、苦戦の理由にはバーレーンの選手の方が、コンディションが良かったのはある。日本の代表選手の多くがヨーロッパカップなどを並行して戦い、ケガ明けの選手も少なくなく、さらに長旅を余儀なくされていた。ただ、バーレーンは敵地に入ってきているハンデはあったはずで、天地ほどの差があったわけでもない。
森保一監督がコンディション重視で選手を選ぶだけでも、攻略できたハードルだった。
結果として、バーレーン戦後に守田英正、上田綺世の二人がケガで離脱した。どちらも所属クラブではケガ明けの選手で、コンディションが厳しいことは明らかで、招集すら見送るべきだった。田中碧、旗手怜央を用いることはできたはずだし、佐野海舟を呼ぶこともできた。バーレーンのMFと比べれば、誰を起用しても実力で上回る。
バーレーンは健闘した。しかし、それを許したのは森保ジャパンである。
文●小宮良之
【著者プロフィール】
こみや・よしゆき/1972年、横浜市生まれ。大学在学中にスペインのサラマンカ大に留学。2001年にバルセロナへ渡りジャーナリストに。選手のみならず、サッカーに全てを注ぐ男の生き様を数多く描写する。『選ばれし者への挑戦状 誇り高きフットボール奇論』、『FUTBOL TEATRO ラ・リーガ劇場』(いずれも東邦出版)など多数の書籍を出版。2018年3月に『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューを果たし、2020年12月には新作『氷上のフェニックス』が上梓された。
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もちろん、苦戦の理由にはバーレーンの選手の方が、コンディションが良かったのはある。日本の代表選手の多くがヨーロッパカップなどを並行して戦い、ケガ明けの選手も少なくなく、さらに長旅を余儀なくされていた。ただ、バーレーンは敵地に入ってきているハンデはあったはずで、天地ほどの差があったわけでもない。
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結果として、バーレーン戦後に守田英正、上田綺世の二人がケガで離脱した。どちらも所属クラブではケガ明けの選手で、コンディションが厳しいことは明らかで、招集すら見送るべきだった。田中碧、旗手怜央を用いることはできたはずだし、佐野海舟を呼ぶこともできた。バーレーンのMFと比べれば、誰を起用しても実力で上回る。
バーレーンは健闘した。しかし、それを許したのは森保ジャパンである。
文●小宮良之
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こみや・よしゆき/1972年、横浜市生まれ。大学在学中にスペインのサラマンカ大に留学。2001年にバルセロナへ渡りジャーナリストに。選手のみならず、サッカーに全てを注ぐ男の生き様を数多く描写する。『選ばれし者への挑戦状 誇り高きフットボール奇論』、『FUTBOL TEATRO ラ・リーガ劇場』(いずれも東邦出版)など多数の書籍を出版。2018年3月に『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューを果たし、2020年12月には新作『氷上のフェニックス』が上梓された。
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