【バイタルエリアの仕事人】vol.50 市原吏音|力強いコメントは両親のおかげ? 日本代表入りには誰よりも強い意欲!

2025年03月31日 野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

緊張しないタイプだけど、メンタルが強いとは思わない

自身の生い立ちについて語る市原。写真:永島裕基

 攻守の重要局面となる「バイタルエリア」で輝く選手たちのサッカー観に迫る連載インタビューシリーズ「バイタルエリアの仕事人」。第50回は、RB大宮アルディージャのDF市原吏音だ。

 前編では、バイタルエリアへの意識やチームの現状、U-20アジアカップについて語ってもらった。後編となる本稿ではまず、高校3年生にしてトップチームでポジションを確保した2023年シーズンや、発信力のある力強いコメントについて訊いた。

――◆――◆――

 23年は前期、あまりトップチームの試合を見ていなくて、やり方を分かってなかったので、自分ができることをやろうと思っていました。あの半年間は今から振り返れば、自分のことだけで精一杯でした。

 今みたいに周りの選手を鼓舞したり、引っ張っていく気持ちはあまりなく、必死でした。緊張しないタイプだから精神的には大丈夫でしたけど、プレースピードやフィジカル的には、苦しかったです。
【画像】勝利を呼び込んだRB大宮アルディージャサポーター!
 ただ、チーム状況は厳しかったですけど、高校生で試合に出られるのが奇跡だと思って。ユースから大学に進もうと思っていたから、あそこで人生が変わりました。慣れないストレスもありましたけど、それ以上に楽しかったです。

 自分では、メンタルは強くないと思っています。緊張しないタイプですし、思っていることを言うから強く見えるのかもしれないですね。でも、ネットで自分に対して100個の反応があったとして、99個が良くても1個の批判的なそれを見たら、結構それを気にしてしまう面もあります。

 あとは思い込みですかね。自分の中で高い評価をする気持ちを、ずっと持てています。試合前は「やれる、やれる、やれる」と。

 両親は自分の意見を尊重してくれてきました。父も母も優しく見守ってくれて、最終的には自分で判断しろと。常に考えて行動するような指導というか、勝手にそうなっていました。自分が良いと思う形を両親はサポートしてくれたので、もしかしたらコメントにも表われるのかもしれません。

次ページ日本代表に入るために将来的には海外クラブへ

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事