【イタリア 2-0 スペイン|採点&寸評】完勝アッズーリは全選手が任務完遂! MOMは先制点&堅守の要キエッリーニ

2016年06月28日 手嶋真彦・熊崎 敬

決定機を量産し、ピンチはほぼ皆無だった前半は120点の出来。

警告:イ=デ・シリオ(24分)、ペッレ(54分)、T・モッタ(89分) ス=ノリート(41分)、ブスケッツ(89分)、シルバ(90+4分) (C) SOCCER DIGEST

【イタリア|チーム&監督 採点&寸評】
チーム 7.5
後半に押し込まれる時間帯を作られたとはいえ、完勝と言っていい。0-4というスコア通りの惨敗を喫した4年前の屈辱……EURO2012決勝の借りを一気に精算してみせた。とりわけ先制ゴールを含め、少なくとも4つの決定機を作り出し、ピンチらしいピンチもなかった前半は120点の出来。守備の局面では、まずは前を向かせない。前を向いてボールを持たれたら、組織で囲い込む。攻撃に転じれば、最終ラインから丁寧にボールを繋ぎ、人数をかけ、序盤から決定機を作り出した。リードをなかなか広げられなかったことについては、敵の守りを褒めるべきだ。
 
監督 アントニオ・コンテ 7.5
グループステージの勝ち抜けを決めた後の3戦目で温存した主力の動きが軒並み良く、先を見越した決断の正しさを物語る。故障欠場したカンドレーバの穴も、先発起用したフロレンツィがしっかり埋めた。4年前の決勝からピルロとシャビがいなくなったこのカードで主役を務めたのは、徹底したハードワークを見事に浸透させて、イタリアをリベンジへと導いた指揮官だったのかもしれない。

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【イタリア|選手採点&寸評】
GK
ジャンルイジ・ブッフォン 7
イニエスタの正面のシュートを難なくキャッチした28分までは、最後尾からの組み立ての起点となるのが主な仕事。後半途中からの押し込まれた時間帯は、最後の砦として君臨し続けた。90分には味方のクリアミスを救うビッグセーブを披露。
 
DF
15 アンドレア・バルザーリ 6.5
序盤からの用心深い守備対応に加え、攻撃の起点としても精度を備えていた。後半はいくつか詰めの甘い守りも散見。
 
19 レオナルド・ボヌッチ 7
最終ラインの要として、コンスタントに機能した。的確なフィードで組み立ての起点となり、ここぞの勝負どころでは自ら持ち上がる攻撃参加も。
 
☆MAN OF THE MATCH
ジョルジョ・キエッリーニ 7.5
前半はアグレッシブに前に出る守りで、4年前の決勝でゴールを許したシルバを封じ、イタリア先制のシーンではGKがファンブルしたこぼれ球を押し込んで得点者に。重要なボール奪回の回数が多く、最後まで諦めない粘り強さも光った。
 
※MAN OF THE MATCH=この試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。

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