鹿島の“ボランチ鈴木優磨”が同点弾を演出! ホーム無敗のJ1新記録更新に導いた鬼木采配を「大胆」と評価

2025年03月16日 渡邊裕樹(サッカーダイジェスト編集部)

鈴木のこぼれ球回収から同点弾が生まれた

ボランチで「やりたかった」と語る鈴木。僅かな時間だったが、自身も納得のプレーを披露した。写真:福冨倖希

 鹿島アントラーズは3月16日、J1第6節で浦和レッズとホームで対戦。前半終了間際、松本泰志に決められ先制を許したものの、90分に交代出場の知念慶がネットを揺らし、1-1で引き分けた。

 この結果、鹿島は2023年10月から続くホーム無敗記録を「26」に更新し、J1新記録を樹立した。

 1点ビハインドで迎えた後半終了間際に勝負師・鬼木達監督の采配が冴えた。

 86分に相手のカウンターのシーンでボールをクリアした際、知念が足を痛めるアクシデント。直後には、知念の出足が遅れ、バイタルエリアで浦和の松尾佑介にシュートを打たれる場面もあった。

 それを見た鹿島ベンチもすぐさま修正。指揮官は右サイドの師岡柊生を呼び、ポジションチェンジの指示を送る。左サイドに開いていたFW鈴木優磨をボランチに移し、MF知念をトップに配置。すると直後に相手のカウンターを防いだ鈴木がファウルを受け、獲得したFKからチャンスが生まれる。
【動画】知念が強烈ヘッド! 浦和戦の同点弾
 FKの流れから、こぼれ球に反応した鈴木が植田直通へつなぎ、クロスボールを知念が頭で押し込んだのだ。

 2トップでスタートした鈴木は、「やっと"本職"でやれました」とボランチで「やりたかった」と明かす。

 さらに、練習では試していなかった"ボランチ・鈴木優磨"をビハインドの場面で決断した鬼木采配には「大胆」と驚きを隠せなかったようだ。

「今日の結果に関しては誰も満足いってない。(引き分けた結果については)もちろん下を向く必要はないですけど、もっともっとできたんじゃないかっていうのはみんな思ってる」

 様々なポジションをこなす一方で、勝利へのこだわりは揺るがない。

取材・文●渡邊裕樹(サッカーダイジェスト編集部)

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