鬼木アントラーズの確かな歩み。屈強なCBふたりが披露したプレーの変化

2025年03月09日 渡邊裕樹(サッカーダイジェスト編集部)

上がってきた敵のウイングバックの背後を突くダイレクトパス

練習時から「身体だけでなく、頭も疲労する」と語った関川。写真:鈴木颯太朗

[J1第5節]柏 1-3 鹿島/3月8日/三協フロンテア柏スタジアム

 鹿島は3月8日、J1第5節で柏と敵地で対戦。レオ・セアラの3ゴールで、3-1の勝利を収めた。

 4節終了時点で首位に立っていた柏とのアウェーゲームでは、最終ラインのパスに変化を感じた。

 鹿島は4-4-2の布陣で、2節・東京V戦(4-0)と3節・新潟戦(2-1)と同じメンバーで臨んだ。直前の4節・FC東京戦(2-0)からは、舩橋佑に変え、柴崎岳が入った。

 ゲーム序盤は、柏に押し込まれる時間帯も少なくなかったものの、球際の強さで阻止し、鬼木達監督のもとで取り組んでいるショートパスでのつなぎでチャンスを探った。
【動画】鹿島が4連勝で暫定首位浮上! 柏戦のハイライト
 そんな展開のなかでCBの植田直通や関川郁万が繰り返し披露したのが、ダイレクトパスだった。

 これまでの4試合では、足もとに収めて丁寧につなぐか、際どいボールははっきりとクリアする場面が多かったが、柏戦ではダイレクトに前方の味方へパスする回数が増えていた。

 関川は、このプレー選択の変化は意図したものだったという。

「相手のウイングバックが上がってくる選手だったので、ボールを上手くつなげればチャンスになる場面もあった。見えていた部分は良かったと思いますが、プレーの判断や技術的なミスは多かったかなと」

 相手のウイングバックが上がって空いたスペースに、タイミング良く配球する。それがつながった場面は多くなかったが、新化を感じさせるトライだった。

「練習時から(鬼木監督に)良い選択をしようと言われています。そこはまだ難しいですね。でも投げ出すような歳でもない(笑)」

 24歳のCBは、勝ちながら新しいことに挑戦する充実感に溢れていた。

取材・文●渡邊裕樹(サッカーダイジェスト編集部)

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