選手権の青森山田戦で後輩たちが...
デンチャレでトルメンタを披露した中山。25年シーズンへの決意表明だ。写真:安藤隆人
静岡県で行なわれているデンソーカップチャレンジ(通称:デンチャレ)静岡大会プレーオフ。本戦への出場権がかかった北海道選抜vs.九州選抜の一戦で、九州選抜のセットプレーで複数の選手が手を繋いでグルグル回る『トルメンタ』が発動された。
トルメンタと言えば、3年前の第100回全国高校サッカー選手権大会で高川学園が披露し、世界中で話題となった奇抜なセットプレーだ。大学サッカーでも浸透しているのかと思うが、これまであまり見たことはない。では、なぜこの試合でトルメンタが出たのか。その理由は、そこに"発案者"がいたからだった。
九州選抜のFW中山桂吾は、高川学園3年次の選手権予選前、戦術ボードの選手を見立てた磁石が円状になっているのを3年生だけのミーティングの際に見て、「これ実際に円になってグルグル回したら面白いんじゃない?」と言うと、すぐに練習で実践。それがうまくハマったため、公式戦でも使うようになった。
「まさかあんなに大事になるとは思いませんでした」と困惑するほど、選手権でベスト4進出の快進撃もあり、トルメンタは一大ムーブメントとなった。
卒業後、福岡大に進学した中山は181センチのサイズとフィジカルの強さ、運動能力の高さを活かして1年次から名門でレギュラーを張ると、一昨年はU-20全日本大学選抜に選出されるなどプロ注目の存在にまでなった。
だが、昨年の夏に突然サッカーに対して迷いが生じた。
「いろいろなことが積み重なって、サッカーを続けるか、続けないかまでのギリギリのところまで落ちてしまったんです。正直、練習にも行けなくなって、1か月間休部のような状態になりました。でも、親や児玉進二監督、周りの人たちが温かい声をかけてくれて、ずっと僕の復帰を待ってくれた。だんだん応援してくれている人たちの顔が浮かぶようになって、この人たちに恩返しをしたいと、もう一度サッカーに打ち込むことを決めました」
トルメンタと言えば、3年前の第100回全国高校サッカー選手権大会で高川学園が披露し、世界中で話題となった奇抜なセットプレーだ。大学サッカーでも浸透しているのかと思うが、これまであまり見たことはない。では、なぜこの試合でトルメンタが出たのか。その理由は、そこに"発案者"がいたからだった。
九州選抜のFW中山桂吾は、高川学園3年次の選手権予選前、戦術ボードの選手を見立てた磁石が円状になっているのを3年生だけのミーティングの際に見て、「これ実際に円になってグルグル回したら面白いんじゃない?」と言うと、すぐに練習で実践。それがうまくハマったため、公式戦でも使うようになった。
「まさかあんなに大事になるとは思いませんでした」と困惑するほど、選手権でベスト4進出の快進撃もあり、トルメンタは一大ムーブメントとなった。
卒業後、福岡大に進学した中山は181センチのサイズとフィジカルの強さ、運動能力の高さを活かして1年次から名門でレギュラーを張ると、一昨年はU-20全日本大学選抜に選出されるなどプロ注目の存在にまでなった。
だが、昨年の夏に突然サッカーに対して迷いが生じた。
「いろいろなことが積み重なって、サッカーを続けるか、続けないかまでのギリギリのところまで落ちてしまったんです。正直、練習にも行けなくなって、1か月間休部のような状態になりました。でも、親や児玉進二監督、周りの人たちが温かい声をかけてくれて、ずっと僕の復帰を待ってくれた。だんだん応援してくれている人たちの顔が浮かぶようになって、この人たちに恩返しをしたいと、もう一度サッカーに打ち込むことを決めました」
周囲のサポートもあり、迷いが吹っ切れたことで、中山は再び走り出した。Jクラブの練習にも参加すると、昨年末に彼をより奮い立たせる出来事があった。
選手権の2回戦、後輩たちが王者・青森山田に挑む試合をテレビの前で家族と共に見ていた。すると、かつて自分が発案したトルメンタが発動され、相手ゴールを鮮やかにこじ開けた。
「僕らの代以降、あまりトルメンタをやっていないことは知っていたので、トルメンタの準備が映し出された時に『あ、やってくれるんだ』と思って、思わず声が出ました(笑)。しかもそれを決めてくれて、さらに喜びが爆発しました。本当に嬉しかったし、何より後輩たちの姿に素直に『ありがとう』と感謝の気持ちが溢れました」
王者を下して喜びに湧く後輩たちの姿に心を揺さぶられた。トルメンタが再び話題沸騰となり、発案者である自分の名前がメディアで取り上げられる。
「やはり僕はサッカーに打ち込んで、プロになって活躍をしないといけないと強く思いました」
【画像】応援団、チア、吹奏楽部。高校サッカー選手権 青春の一コマ、スタンドから熱い声援を送る頼もしい仲間たち!
選手権の2回戦、後輩たちが王者・青森山田に挑む試合をテレビの前で家族と共に見ていた。すると、かつて自分が発案したトルメンタが発動され、相手ゴールを鮮やかにこじ開けた。
「僕らの代以降、あまりトルメンタをやっていないことは知っていたので、トルメンタの準備が映し出された時に『あ、やってくれるんだ』と思って、思わず声が出ました(笑)。しかもそれを決めてくれて、さらに喜びが爆発しました。本当に嬉しかったし、何より後輩たちの姿に素直に『ありがとう』と感謝の気持ちが溢れました」
王者を下して喜びに湧く後輩たちの姿に心を揺さぶられた。トルメンタが再び話題沸騰となり、発案者である自分の名前がメディアで取り上げられる。
「やはり僕はサッカーに打ち込んで、プロになって活躍をしないといけないと強く思いました」
【画像】応援団、チア、吹奏楽部。高校サッカー選手権 青春の一コマ、スタンドから熱い声援を送る頼もしい仲間たち!