小国アイスランドが躍進! 難敵を撃破して史上初の決勝トーナメントへ!

2016年06月23日 サッカーダイジェストWeb編集部

オーストリアの猛攻を凌ぎ切ったアイスランドが16強へ。

堅守が冴え渡ったアイスランド。オーストリアに23本のシュートを打たれながらも1失点に抑えて勝利。この躍進はどこまで続くだろうか。 (C) Getty Images

 6月22日、EURO2016のグループFの最終節が行なわれ、アイスランドとオーストリアが対戦し、アイスランドが2-1で勝利した。
 
 開始2分でアイスランドのグドムンソンが右サイドから仕掛けて、ポスト直撃のシュートを放ったが、徐々に試合を支配したのはグループ突破に向けて、勝つしかないオーストリアだった。
 
 最前線にアラバを配置する3-4-3のシステムを用いて、コンパクトな守備からボールを保持する展開に持ち込んでいったのだ。
 
 しかし、堅固な守備を誇るアイスランドを前に即席の3トップが攻めの形が見出せず。オーストリアは個人技での打開に頼るしかなかった。
 
 オーストリアの攻撃に簡単に対応してみせたアイスランドは、チームの武器でもあるロングスローから均衡を破る。
 
 18分、敵陣右サイドからのグンナールソンのロングスローをボックス内に送り込むと、それをバーバルソンが巧みなトラップでマーカーを振りきり、冷静にゴールへ流し込んでアイスランドが先制した。
 
 リードされたオーストリアは冷静なビルドアップから敵陣に侵入こそするものの、パスミスが目立ち、さらにはアイデアも乏しく、バイタルエリアで積極的に仕掛けることができなかった。
 
 36分にはアイスランドのスクーラソンがアラバの右手を掴んでエリア内で倒し、PKを獲得。しかし、キッカーのドラゴビッチが蹴ったボールは左ポストに当たって、絶好機を逃してしまう。
 
 結局、試合はオーストリアが攻め続けたものの、アイスランドがリードしたまま後半へと折り返す。
 
 後半開始とともにヤンコとシェプフの前線のタレント2枚をピッチへと送り出したオーストリアは2バック+1ボランチの攻撃的な布陣を組み、アイスランドを自陣に釘付けにして攻勢を強め、ついに堅牢を打ち破る。
 
 60分、途中出場のシェプフがバイタルエリアからドリブルで仕掛けて、エリア内に侵入し、最後は倒れ込みながらシュートを決めて、同点に持ち込む。
 
 猛攻に晒され続けたことで疲れが見え始め、守勢に回ったアイスランドは集中力が欠如し、押し込まれる状況が続いた。
 
 一方のオーストリアも69分にヤンコが、71分にはシェプフが決定機を外す。79分にもFKからアラバがブレ球のボールを蹴り込むもハルドーソンに弾き出されて逆転ゴールを決めきることができなかった。
 
 猛攻を凌いだアイスランドは試合終了間際の93分にカウンターからトラスタソンが決めて2-1とし、土壇場で勝利を掴み取って試合は終えた。
 
 アイスランドはEURO初出場ながら、決勝トーナメントへの切符を手にした。敗れたオーストリアは1勝もできずに大会を去ることとなった。
 
 なお、アイスランドは6月27日にグループB2位のイングランドと対戦することが決まった。
 
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