勝てばW杯出場決定となるU-20日本代表の大一番! 前回大会経験者の髙橋仁胡が明かしたアジア杯・準々決勝の心構え【現地発】

2025年02月22日 松尾祐希

23日にイランと激突

強いメンタリティの重要性を語る髙橋。写真:松尾祐希

 勝てばU-20ワールドカップ出場決定。負ければその時点で船越優蔵監督が率いるU-20日本代表は解散となる。中国で開催されているU-20アジアカップ(U-20ワールドカップのアジア最終予選)の準々決勝。グループステージを1勝2分けの2位で通過した船越ジャパンが23日に戦う大一番の相手イランは、大柄な選手が揃う難敵で、高さを活かしたロングボール主体の攻撃で押し込んでくる中東の雄だ。

 90分+15分ハーフの延長戦だけではなく、PK戦を含めてどんな形でも勝利を勝ち取る。技術面や戦術面が大事になるのは言うまでもないが、どんな時もブレずに戦うメンタリティも必要不可欠。今まで味わったことがない重圧が選手にのしかかるかもしれないが、平常心を保ちながらタスクを遂行しなければならない。

 最大の山場を迎えるなかで、日本のキーマンになるのが左SB髙橋仁胡(セレッソ大阪)だ。機動力を活かした攻撃参加と強度の高い守備に加えて、何よりチーム随一の経験値は頼りになる。

 髙橋はスペインで生まれ育ち、昨夏までバルセロナの育成組織に所属。世代別代表でも一昨年3月のU-20アジア杯と同年5月のU-20W杯に飛び級で参戦した。前回の準々決勝・ヨルダン戦では左SBで先発起用されており、W杯行きが決まる準々決勝の厳しさも知っている。髙橋は当時を振り返りつつ、こう話す。
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「(特別な)緊張感がある。ワールドカップ出場を決める大切な試合だし、負けたら終わり。相手も(いつも以上に)勝ちたいという気持ちで向かってくる。難しくなると思うけど、その中でみんなが強いメンタルを持つことが必要。先に点を取られても文句を言ったりするのではなく、ポジティブにいないといけない。自分は前の大会でもプレーしていて、どんなゲームになるかは理解している」

 過去の経験があるからこそ、やるべきことも見えている。

「試合の入りはシンプルにして、相手に楽をさせないような戦い方をしないといけない。だから、後ろは簡単に蹴ってもいいと思う。落ち着いてからだんだん自分たちのペースにすればいい。そういうのも含め、緊張感も含め、ミスが起こりやすいから、最初はセーフティーな選択をする。徐々に良くなっていけばいい」

 チームメイトはタスクを理解しているだろうが、冷静な判断ができない可能性もある。最初はリスクを負わずにプレーして、万が一リードを許す展開になっても慌てる必要はない。何事にも動じないレフティは強い気持ちを持って、日本を勝利に導くために戦い続ける。

取材・文●松尾祐希(サッカーライター)

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