好奇心が勝り、いたずら電話に出ることも
常にエネルギッシュで快活なカズ。2月26日には58歳を迎える。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)
結局は、いつも何かに抗い、決して屈せず、生き抜いている。それは宿命と言っていいかもしれない。
ブラジル時代は「今すぐ帰国したほうがいい」と叩かれた。セリエA初挑戦では「日本人にはまだ早すぎる」とばっさり。力強く牽引してきた日本代表では、ワールドカップ初出場を目前に不要論が囁かれた。今ではその年齢を理由に標的になることも。
還暦まであと2年。2月26日に58歳を迎える三浦知良は、今季もJFLのアトレチコ鈴鹿クラブでプレーする。
いつの頃だったか。たしか40代後半だったと思う。カズは屈託のない笑顔で言った。「ここまでくると、どうやって引退すればいいか分からなくなるよね」。
実際、ここまで現役を続けていることに驚いているのは、カズ本人ではないか。1986年にブラジルでプロになった時、30歳ぐらいまで続けられたらいいと思っていたという。
だが、それが40歳になり、50歳を超えてもスパイクを脱いでいない。栄養がしっかりと管理された食事を摂り、身体のケアを怠らず、トレーニングに励み、1日が終わる。そんな日々を繰り返している。
いつ引退するのか。いつまで現役を続けるのか。これまで何度も聞かれてきたはず。イタリア紙『ガゼッタ・デロ・スポルト』の代行インタビューでも同じような趣旨の質問を投げかければ、カズは明言しない。
具体的な数字をあえて言わないわけではない。やりたくても続けられない世界であることは百も承知。来年はどうなっているか分からない。目標を立てるよりも、毎日の練習に精一杯で、シーズンをどう乗り越えるかにフォーカスするだけ。
【画像】3月開幕のJFL!出場に向け、トレーニングに励むアトレチコ鈴鹿クラブ・三浦知良の厳選ショット!
ブラジル時代は「今すぐ帰国したほうがいい」と叩かれた。セリエA初挑戦では「日本人にはまだ早すぎる」とばっさり。力強く牽引してきた日本代表では、ワールドカップ初出場を目前に不要論が囁かれた。今ではその年齢を理由に標的になることも。
還暦まであと2年。2月26日に58歳を迎える三浦知良は、今季もJFLのアトレチコ鈴鹿クラブでプレーする。
いつの頃だったか。たしか40代後半だったと思う。カズは屈託のない笑顔で言った。「ここまでくると、どうやって引退すればいいか分からなくなるよね」。
実際、ここまで現役を続けていることに驚いているのは、カズ本人ではないか。1986年にブラジルでプロになった時、30歳ぐらいまで続けられたらいいと思っていたという。
だが、それが40歳になり、50歳を超えてもスパイクを脱いでいない。栄養がしっかりと管理された食事を摂り、身体のケアを怠らず、トレーニングに励み、1日が終わる。そんな日々を繰り返している。
いつ引退するのか。いつまで現役を続けるのか。これまで何度も聞かれてきたはず。イタリア紙『ガゼッタ・デロ・スポルト』の代行インタビューでも同じような趣旨の質問を投げかければ、カズは明言しない。
具体的な数字をあえて言わないわけではない。やりたくても続けられない世界であることは百も承知。来年はどうなっているか分からない。目標を立てるよりも、毎日の練習に精一杯で、シーズンをどう乗り越えるかにフォーカスするだけ。
【画像】3月開幕のJFL!出場に向け、トレーニングに励むアトレチコ鈴鹿クラブ・三浦知良の厳選ショット!
何よりも、サッカーが大好きだ。どれだけ年齢を重ねても、変わらないものがあるとすれば、それだ。だから現役を続けていける。「サッカーをプレーするのが好き」と目を輝かせる57歳は、「この歳になってトレーニングを毎日やるのはキツい」と語る時も実に嬉しそうだ。
スピードが落ちたとか、スタミナが足りないとか、プロではもう無理とか。そんな声も聞こえているかもしれない。だが、批判と常に戦ってきたのがカズだ。耐性はあるというか、むしろ次なるパワーに、原動力になっているのではないか。
卑屈にならないし、驕りもしない。ただ、好きなサッカーをプレーする。そのための犠牲をいとわない。ビシッとスーツで決めたダンディな男は、相も変わらずサッカー小僧だ。
アジア人で初めてセリエAプレーヤーになったのがカズなら、日本サッカーのプロ化以降に60歳手前で現役を続けているのはカズだけ。今も昔も未踏の地を切り拓き、進み続ける生粋のパイオニアは、たとえば、いたずら電話と分かっていても、好奇心が勝って思わず出てしまうところもある。
そんなエピソードを笑いながら話してくれるカズは、今日も今日とて、愛すべきサッカーを心ゆくまで楽しんでいる。
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)
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【記事】「悔しさは今でも消えない」カズが衝撃の98年W杯メンバー落ちに本音。岡田監督から告げられた"驚きの一言"にスタジオ騒然「本心かどうかはわからないけど…」
【記事】「俺を代えられるのは俺だけだ」ヤンチャでわがままな若き日の三浦知良が代表監督に直談判。内田篤人は「カズさんだな、それは~」と納得
スピードが落ちたとか、スタミナが足りないとか、プロではもう無理とか。そんな声も聞こえているかもしれない。だが、批判と常に戦ってきたのがカズだ。耐性はあるというか、むしろ次なるパワーに、原動力になっているのではないか。
卑屈にならないし、驕りもしない。ただ、好きなサッカーをプレーする。そのための犠牲をいとわない。ビシッとスーツで決めたダンディな男は、相も変わらずサッカー小僧だ。
アジア人で初めてセリエAプレーヤーになったのがカズなら、日本サッカーのプロ化以降に60歳手前で現役を続けているのはカズだけ。今も昔も未踏の地を切り拓き、進み続ける生粋のパイオニアは、たとえば、いたずら電話と分かっていても、好奇心が勝って思わず出てしまうところもある。
そんなエピソードを笑いながら話してくれるカズは、今日も今日とて、愛すべきサッカーを心ゆくまで楽しんでいる。
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