2022年にはカタール・ワールドカップに出場し、2024年には自身初の海外挑戦となるMLSでアメリカチャンピオンに輝いたロサンゼルス・ギャラクシーの山根視来。

　大卒新人ながら数々の記録を破る９ゴールを挙げ、ルーキーとしては三笘薫以来４年ぶり、史上５人目のベストイレブンに輝いた鹿島の濃野公人。

　点の取れる右SBとして共通点の多いふたりが、特別対談に登場。輝かしい2024年の振り返りと2025年に向けた意気込みを語ってくれた。

――◆――◆――

――31歳の山根選手と、22歳の濃野選手、面識は？

山根・濃野　初めましてですね。

――なるほど、でも山根選手は濃野選手の活躍ぶりはご存知ですよね？

山根　もちろんです。名前と得点力があることは知っていましたし、プレーも映像でしっかりチェックさせてもらいました。

――逆に濃野選手は９つ上の先輩をどう見ていましたか？

濃野　僕が目指すべきサイドバックとしてお手本にさせてもらってきました。それこそ理想像です。前への入っていき方、顔の出し方など、本当、勉強になりますし、めちゃくちゃ見ていました。僕はサイドバックになってまだ日が浅いので多くを学ばせてもらっています。

ーーそれは山根選手、嬉しいですね。

山根　でも、他にも見るべき選手はいるでしょ（笑）。

濃野　そんなことないです。それこそ僕が大学３、４年の時（山根が代表や川崎で活躍していた時）など、本当に参考にさせてもらってきました。

――その勉強の甲斐もあって濃野選手は大卒選手ながら2024年のベストイレブン受賞ですよ。史上５人目の快挙だそうです。

山根　何ゴール・何アシストだっけ？

濃野　９ゴール・０アシストです。

山根　９ゴールは凄いね。自分も中に切り込んで足を振る形がもっとできたら、より点を取れたんだろうなと感じていて、その意味で（濃野の）鹿島での得点パターンは多くがそんな感じだったから羨ましいなって感じていたよ。俺はカットインしてとか、ミドルをドンみたいな得点パターンってあまりなくて、それを持っているのはやっぱり凄いなと。

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――濃野選手はSBながら点を取るコツみたいなのはありますか？

濃野　大胆さは強く意識しています。なので、ゴールが見えたら相手が視界に入っても足を振ろうって考えています。そうすると、意外と相手に当たらずにゴールに入ってくれるんです。

――得点感覚という面では山根選手はどうですか？

山根　僕は能力的には優れていないので、相手の隙を突くというのは、凄く意識しています。自分は特別なシュートを持っているわけじゃなく、足も速くない。だからこそ相手の隙を突く。そして走る。そこですかね。相手の思考が止まっている時や、集中が切れている時はしっかり突こうと思っています。

――濃野選手はどうですか？

濃野　その場にいることが１番大事かなとも考えています。ボールが来なくてもチャンスのところにしっかり顔を出す。ボールが来る来ない関係なく、そこにいることが大事で、躊躇せずにどんどん前に顔を出し、その結果として、ボールが転がってきて点になるような感覚なので、数打ち当たるじゃないすけど、前に行き続けることは意識しています。

山根　それは凄いよね。

濃野　欲があるだけだと思います。ずっと点を取りたいと考えているので。

山根　それはめちゃくちゃ大事だよ。

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