ヴァーディーのEURO初ゴールでレスターにも新たに輝かしき歴史が!

2016年06月17日 サッカーダイジェストWeb編集部

“初のフィールドプレーヤー”が所属クラブにもたらしたもの。

腕にバンテージを巻いて母国を救うゴールを決める姿は、86年W杯のリネカーを彷彿させる。ヴァーディーはその去就とともに、今、最も注目を集める選手だ。 (C) Getty Images

 6月16日、イングランドはウェールズとの「バトル・オブ・ブリテン」を2-1で制し、今大会初勝利を果たすとともに、グループBの首位に躍り出た。
 
 ウェールズのガレス・ベイルに2試合連続となるFKでの先制を許した試合で、56分にチームを勢いに乗せるゴールを決めたのが、後半からハリー・ケインに代わって今大会初出場を果たしたジェイミー・ヴァーディーだった。
 
 メジャー大会デビュー戦を迎えたレスターのストライカーは、ゴール前で相手DFの"アシスト"を受けて同点ゴールをゲット。またアディショナルタイムには、ダニエル・スターリッジの劇的な決勝ゴールにも絡み、勝利の立役者となった。
 
「前半からチームはチャンスを作っていたから、同じようにやり続ければいいと(ロイ・)ホジソン監督からはいわれていた。そして後半も我々はチャンスを作り、僕とスターリッジがゴールを奪うことができた。信じられない気持ちだ」
 
 そう喜びを表現したヴァーディー。今後の試合では、ケイン、ラヒーム・スターリングの調子が今ひとつということもあり、スターリッジとともにスタメン入りも期待されている。
 
「確かに最初から試合に出られればいいんだけど……。でも、チームには23人の登録メンバーがいるわけだからね」
 
 そう語り、与えられたチャンスのなかで力を尽くすことを誓った彼は、今後について「次の試合も勝って、首位でグループステージを勝ち抜きたい」と力強く語った。
 
 彼にとってのメジャー大会初ゴールは、全てのイングランド人にとって大きな喜びとなったが、元イングランド代表ストライカーで、レスターOBでもあるガリー・リネカーもそのひとり。彼は自身のツイッターで、ヴァーディーのゴールについてこうツイートしている。
 
「ヴァーディーはメジャー大会でゴールを挙げた、最初のレスター所属のイングランド代表選手だ」
 
 歴史をさかのぼると、ヴァーディー以外にレスターがメジャー大会でイングラン代表チームに選手を送り出したのは、自国開催の1966年ワールドカップで優勝メンバーとなった守護神ゴードン・バンクス、そしてEURO2004の控えGKイアン・ウォーカーの2人である。
 
 初のフィールドプレーヤーは、昨シーズンのプレミアリーグ得点ランキング2位の力を大舞台でもいきなり発揮してみせ、その価値をさらに高めたわけだが、同時にレスターにも新たな輝かしい歴史をもたらしたということだ。
 
 ちなみにリネカーのツイッターだが、以前、ヴァーディーのアーセナル移籍の噂に対し、「永遠の敗北者であるチームには行かず、レスターに残留しろ」という過激なツイートをしていた。
 
 その影響もあってか、前述のツイートに対しては「ヴァーディーはレスターではなく、もうアーセナルの選手だ」との投稿が多く寄せられていた。

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