北アイルランドが歴史的なEURO初勝利! 難関のグループ突破に望みを残す!

2016年06月17日 サッカーダイジェストWeb編集部

試合中断というハプニングも動じなかった北アイルランド。

FKにヘディングで合わせたCBマコーリー(4番)の一撃は母国に大会初勝利を手繰り寄せる歴史的ものとなった。 (C) Getty Images

 6月17日、EURO2016のグループCの第2節、ウクライナ対北アイルランドは2-0で北アイルランドが勝利した。
 
 初戦を落とし、グループ突破に向けて勝点3が欲しい両チームは、試合開始直後から中盤で激しくボールを奪い合った。
 
 そのなかで徐々にボールを保持するようになったのはウクライナだったが、北アイルランドも出足の鋭いプレスとコンパクトに保った守備陣形で相手に決定的なシーンを作らせなかった。
 
 ゲームの主導権を握ったウクライナは両SBが高い位置取りをし、サイドに厚みを持たせて、敵陣深くまで入り込んだが、クロスの精度が低く、最前線に入った長身FWのセレズニョフにボールが合わず、フィニッシュまで持ち込めなかった。
 
 受け身に回った北アイルランドだったが、34分にCKからキャスカートが惜しいヘディングシュート、その3分後にはウォードがカウンターからシュートを放つなど、堅守速攻のプラン通りの戦いでゲームを進めた。
 
 キックオフ当初から降り続いていた雨の勢いが増した後半、早々に北アイルランドが試合を動かす。
 
 49分、左サイドからFKをノーウッドがゴール前に蹴り込み、その柔らかなボールにCBのマコーリーがヘディングで合わせて先制に成功する。このゴールが北アイルランドにとってEUROでの初得点となった。
 
 このゴールでスタンドは沸き立ち、その声援に応えようと北アイルランドは前半以上に攻めに出て、54分、55分と立て続けにウクライナゴールに迫った。
 
 北アイルランドに流れが傾きつつあるなか、ここで思わぬハプニングが起こる。振り続けた大雨が雹に変わり、試合が一時中断となったのだ。
 
 3分ほどの中断からの再開後も北アイルランドは、浮つくことなく球際で強く寄せる守りでウクライナに付け入る隙を与えない。
 
 ボールを保持しながらもチャンスを作り出せないウクライナが決定機を作ったのは25分。CBラキツキからのロングボールを1トップのセレズニョフが落とし、コバレンコが思い切ったシュートを放ったが枠に飛ばなかった。
 
 5バックにして逃げ切りを図る北アイルランドに対し、後がないウクライナは89分にヤルモレンコ、91分にはコノプリャンカが決定的なシュートを見舞ったがネットを揺らすことはできなかった。
 
 猛攻を凌ぐ北アイルランドは96分、前掛かりになる相手の右サイドを崩し、中へと折り返すとフリーのダラスのシュート。これはGKピアトフに弾かれるがこぼれ球をマッギンが詰め、追加点挙げて、試合を決めた。
 
 終盤のダメ押し点でウクライナを突き離した北アイルランドは2-0でEURO初勝利という歴史的な1勝を挙げるとともに、グループステージ突破に望みを残した。
 
 一方、攻め続けながらも敗れたウクライナは2連敗を喫し、決勝トーナメント進出へ厳しい状況となった。
 
 
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