J1初挑戦の岡山で江坂任が早くも存在感! シャドーの相棒もドンピシャのパスにびっくり。チームの基準をグンと上げる重要戦力に

2025年01月17日 寺田弘幸

「パスを出せば通すし、ゴールを狙えばほとんど枠」

今年の岡山の攻撃は、江坂を中心に展開されていくだろう。写真:寺田弘幸

 初めてJ1を戦うシーズンに向け、1月9日から政田サッカー場でトレーニングを行なっている岡山は16日、岡山U-18と今年初めてのトレーニングマッチに臨んだ。

 トップチームにはIPU・環太平洋大学の選手も加わって、30分×3本の変則的な形となったなか、岡山は3本とも3-0のスコアで勝利。トータルスコアは9-0として今年最初の90分間を戦い終え、木山隆之監督は「みんなしっかりトレーニングを積めているし、最初のゲームとしては良かった。新しく入った選手たちも、ここまでチームとしてのベースを確認しながらやってきたなかで、それをしっかりやりながら自分の持ち味を出そうとしてくれていたんで、これからもっと良くなっていくと思います」と話す。

 新加入選手たちの中で、目を引いたのはやはり江坂任だ。1本目に出場して1トップを担ったルカオの下で、木村太哉とシャドーに入った江坂は、今年最初のゴールをゲット。11分にチームがセカンドボールを回収して波状攻撃を続け、ゴール前の江坂にボールが渡ると、落ち着いてゴールネットを揺らした。

 そして15分には前線の3選手で見事な連係を見せる。江坂が縦パスを入れ、ルカオがポストになって木村がゴールを決めると、その後も江坂に多くのボールが集まるなかで攻撃を展開して、21分には再び江坂と木村が連係してゴールが生まれる。

 この得点シーンに木村は確かな手応えを掴み、こう振り返っていた。

「任君がボールを持っている時に自分が斜めに動き出したんですけど、あのタイミングではさすがにパスは来ないだろうなと思っていたら、胸にぴったりのボールが飛んできてびっくりした。

 任君はああいうボールをどんどん供給してくれる選手だと思うし、逆に自分はどんどんアクションすることが得意なんで、任君がギリギリのタイミングを狙えるような動き出しを僕ができれば、相手のゴールを脅かすシーンが増えていくのかなと思いました」
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 さっそく突出したクオリティを見せている江坂は、遠慮なくチームメイトにも要求して、J1に挑戦するチームの基準を一つも二つも上げてくれている。江坂が力を存分に発揮していくためにも周りの選手たちが基準を上げていくことが重要で、木山監督も1か月後に迫る開幕戦に向け、こう見据えていた。

「彼はパスを出せばほとんど通すし、ゴールを狙えばほとんど枠を射抜く力がある。これからは、どれだけ彼がそういうプレーをする回数を増やせるかが大事で、周りがどれだけ彼にそういうプレーができる場所を与えていけるかが大事になる。

 これまでうちには走れる選手が多くいたなかで、今年は任をはじめ、そういう選手を使える選手が増えた。起点になるポイントが去年よりも一つ二つ増えるんで、そうすると走れる選手は、より走れるようになる。そこはすごく良いのかなと思う」

 今年の岡山の攻撃が、江坂を中心にして展開されていくことは間違いない。どういう特長を持った選手を、どういった形で組み合わせていくのがいいのか。19日から始まる宮崎キャンプでは、そこをしっかりと見極めることが重要なポイントになる。

取材・文●寺田弘幸

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