東福岡に徹底対策された正智深谷のレフティDF鹿倉颯太「もっと連係とか味方同士で繋がっていれば、自分の特長が出せた」【選手権】

2025年01月01日 野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

浦和レッズのファンで、柏木陽介に憧れ

自慢の左足のキックで東福岡の脅威となった鹿倉。写真:鈴木颯太朗

[高校選手権・2回戦]東福岡(福岡)2-0 正智深谷(埼玉)/12月31日/浦和駒場スタジアム

 正智深谷は12月31日に行なわれた第103回全国高校サッカー選手権の2回戦で、優勝候補の東福岡と対戦。後半18分に先制されると、終了間際の同40+4分に加点され、0-2で敗れた。

 前半はプレミアリーグWESTに所属する強豪を相手に互角以上に渡り合った。効果的なプレスやダブルボランチの大和田悠と吉田匠吾を中心とした守備で相手のチャンスの芽を摘むと、攻撃では左サイドバックの鹿倉颯太が繰り出す左足のロングフィードや縦パスを起点に前進するなど、積極的に仕掛けた。

 鹿倉は、29日に行なわれた1回戦の長崎総科大附戦(2-1)では、正確なCKで小西聖七のヘディング弾をアシストすると、縦パスで吉田の折り返しから近藤七音が決めたミドルシュートをお膳立て。2得点に絡む活躍を披露していた。

 試合後の取材で、東福岡の平岡道浩監督は鹿倉に対して「絞るところで、選手に2、3回動画を送って、あの形はイメージをしっかりさせました」と警戒していたと明かす。

 後半6分のポジションチェンジまでマッチアップしていた東福岡の10番・児玉愁都も、「左足がめちゃくちゃ上手いので、自分の所でちゃんと守備をしないと崩れていく。しっかりと意識していました」と振り返った。
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 鹿倉自身も、対策について「プレスを結構してきたし、相手のベンチから声が色々聞こえていたので、そこそこ対策されているというのはありました」という。そのうえで、「もっと連係とか味方同士で繋がっていれば、そのなかでも、自分の特長が出せたと思う。それが結果に出なかった」と悔しがった。

 そんな攻撃的なレフティは、ソックスを短めにしてプレーしている。日本代表FWの中村敬斗と同じスタイルだが、格好を真似しているわけではなく、足がつりやすいための対策だという。

 卒業後は、関東大学1部の国士舘大に進学する。全国の舞台でも自慢の左足のキックで輝いたが、「練習など、きついことがたくさん待っていると思います。自分は課題が本当に多いので、大学の4年間で克服して、まずは試合に出ることを目標にしています」と冷静だ。

 そして、具体的な課題には「体力もそうですし、守備の面でもヘディングなど、攻撃以外の課題がたくさんある」と言及。その先には、リバプールのトレント・アレクサンダー=アーノルドのような選手を目標に掲げる。

 浦和レッズのファンで、同じレフティの柏木陽介氏に憧れている鹿倉が、大学サッカーでどのような進化を遂げるか。今から楽しみだ。

取材・文●野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

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