次世代のアスレティックトレーナーを支援する「SOCCER MEDICAL CAMP 2024」開催レポートVol.3

2025年01月09日 西森彰

元女子プロサッカー選手の岩渕真奈さんも講演

11月10日にSOCCER MEDICAL CAMP 2024の全日程が終了。JFAの湯川和之専務理事とニチバン株式会社の中村勲上席執行役員から激励と、修了証・記念品が贈られた。写真:塚本侃太(サッカーダイジェスト写真部)

 「SOCCER MEDICAL CAMP」はJFAソーシャルバリューパートナーであるニチバン株式会社と公益財団法人日本サッカー協会の共催で2019年にスタートした次世代アスレティックトレーナー育成プロジェクトです。ここでは7月14日からの「SOCCER MEDICAL CAMP 2024」の様子を3回に渡ってレポートします。

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 SOCCER MEDICAL CAMP 2024は11月10日に最終日を迎えました。土肥美智子先生がサッカー選手の内科的疾患とアンチドーピングについて担当しました。1コマ目では、感染症が与えるダメージや育成年代特有のリスクを知り、その第一発見者となれるよう促しました。

 世界でも活躍した元女子プロサッカー選手の岩渕真奈さんと中野江利子トレーナーは、選手とアスレティックトレーナー(AT)が良い関係を築くために必要なものを伝えました。岩渕さんは、未来のATに向けて「明るくポジティブな姿勢で多くの経験を積み、選手から信頼される存在」となるよう呼びかけ、「謙虚さを持ち、さまざまな場所で知識やスキルを磨くこと」も求めました。

 最後を飾るグループ発表では「ATに求められること」をテーマに、現状の問題やATの地位向上に関して。4つのグループから、様々な意見が出ました。その後の個人発表では「教本には載っていないことを学べた」「トレーナーを目指す意識の高い仲間とつながることができた」など、成長の実感が述べられました。また、「細かい部分に対するこだわりが変わった」「人として必要とされる存在になりたい」といった抱負も語られました。

 受講生には、日本サッカー協会の湯川和之専務理事とニチバン株式会社の上席執行役員・コンシューマー営業統括本部長である中村勲氏から激励とともに、修了証や記念品が贈られました。受講生の卒業後の活躍が大いに期待されます。

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