「綺世くんも、ここに来てプレースタイルが変わった」
試合後に会話をかわす小川(左)と上田(右)。日本代表コンビは特異なサッカー文化を持つ国で切磋琢磨を続けている。(C)Getty Images
オランダでも「日本人ストライカーの対決」として注目を集めた9月28日のNEC対フェイエノールト戦は1−1の引き分けに終わった。前半はフェイエノールトの上田綺世が、後半は小川航基が見せ場を作ったものの、ゴールを決めるには至らなかった。
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前半はフェイエノールトが試合を支配した。上田のビッグプレーは10分。ボックス左側でDFを背負った上田は、左SBスマルからのパスを右足でトラップしてから、左足で反転シュート。そのシュートも抑えの利いたものだったが、GKのセーブに遭った。上田の持つ剛と柔が一瞬で表われたシーンだった。24分にも上田はGKと1対1になる場面を迎えたが、決め切れなかった。
「自分の特徴をチームメイトが理解して、良いパスをくれたのですが、それを決めることができませんでした。それが今日の結果(引き分け)にもつながったと思います」(試合後、現地テレビ局フラッシュインタビューの上田)
チームが守勢に回ったこともあり、前半はボールに触れなかった小川だったが、後半立ち上がりから相手にとって脅威の男になった。47分、ようやくこの日、1本目のシュートを撃った小川はその1分後、右からのマイナス気味のクロスをダイレクトで右足を振り抜いた。「完全にイメージ通りだった」という一発は惜しくも右ポストに嫌われた。
終了直前にも小川はCKから完璧なヘッドを見舞ったが、これもポストを直撃。「決定力が自分の良さとしているなかで、仕留め切れなかった。そこは課題として残ります」と小川は悔やんだ。
若い頃からお互い切磋琢磨し、今は日本代表のチームメイトの上田は、小川のことをこう称えた。
「彼はいい選手ですし、今日はポストプレーも(良く)、チャンスも2回ポストに当たりアンラッキーでしたがチャンスメイクをしてました。お互いにいい刺激を与えられる関係だと思ってます」(同、上田)
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「自分の特徴をチームメイトが理解して、良いパスをくれたのですが、それを決めることができませんでした。それが今日の結果(引き分け)にもつながったと思います」(試合後、現地テレビ局フラッシュインタビューの上田)
チームが守勢に回ったこともあり、前半はボールに触れなかった小川だったが、後半立ち上がりから相手にとって脅威の男になった。47分、ようやくこの日、1本目のシュートを撃った小川はその1分後、右からのマイナス気味のクロスをダイレクトで右足を振り抜いた。「完全にイメージ通りだった」という一発は惜しくも右ポストに嫌われた。
終了直前にも小川はCKから完璧なヘッドを見舞ったが、これもポストを直撃。「決定力が自分の良さとしているなかで、仕留め切れなかった。そこは課題として残ります」と小川は悔やんだ。
若い頃からお互い切磋琢磨し、今は日本代表のチームメイトの上田は、小川のことをこう称えた。
「彼はいい選手ですし、今日はポストプレーも(良く)、チャンスも2回ポストに当たりアンラッキーでしたがチャンスメイクをしてました。お互いにいい刺激を与えられる関係だと思ってます」(同、上田)
9月の日本対中国戦、バーレーン対日本戦では先発上田→交代小川という流れがあった。3CBシステムに目を向けると谷口彰悟(STVV)、町田浩樹(ユニオン)、板倉滉(ボルシアMG)と3枚のうち2人がベルギーリーグの選手だった。もちろん、冨安健洋(アーセナル)、伊藤洋輝(バイエルン)が負傷している台所事情があった。それでもベルギーリーグには渡辺剛(ヘント)や藤井陽也(コルトレイク)といった日本人のCBたちが現地で評価を高めている。
偶然の要素もある。それでも9月シリーズの日本代表で「攻撃サッカーの国・オランダ」からストライカーが2人、「現実的に戦う国・ベルギー」から2人のCBが試合に絡み続けたのは、すべてが偶然とも言い切れない気がする。特にストライカーに対する要求が多岐に渡るオランダでは、日本人ストライカーの成長する伸びしろを刺激する良い環境だと思うのだ。そのことを小川に訊くと「僕はベルギーリーグのことをよく知らないので」と前置きして、オランダで感じたことを話してくれた。
「ヨーロッパにはプレミアリーグという最高峰のリーグがあって、オランダ、ベルギーもそうですがどこのリーグもイングランドを目ざして真似するじゃないじゃないですか。つまり、僕がオランダに来てから求められていることは、『サッカー界が求めている』ということ。
じゃあ、ストライカーは何を求められるか。それはやっぱり前線のポストプレーで身体を張ったりして起点になること。綺世くんも、ここに来てすごく(DFを)背負う意識が出てプレースタイルが変わったりして、それ(=オランダで取り組んできたこと)を日本代表にすごく還元していると感じます。それが、"ああいうターン(NEC戦の前半10分)"だったり、僕自身のポストプレーだったり、いい部分としてプレーに表われている」
偶然の要素もある。それでも9月シリーズの日本代表で「攻撃サッカーの国・オランダ」からストライカーが2人、「現実的に戦う国・ベルギー」から2人のCBが試合に絡み続けたのは、すべてが偶然とも言い切れない気がする。特にストライカーに対する要求が多岐に渡るオランダでは、日本人ストライカーの成長する伸びしろを刺激する良い環境だと思うのだ。そのことを小川に訊くと「僕はベルギーリーグのことをよく知らないので」と前置きして、オランダで感じたことを話してくれた。
「ヨーロッパにはプレミアリーグという最高峰のリーグがあって、オランダ、ベルギーもそうですがどこのリーグもイングランドを目ざして真似するじゃないじゃないですか。つまり、僕がオランダに来てから求められていることは、『サッカー界が求めている』ということ。
じゃあ、ストライカーは何を求められるか。それはやっぱり前線のポストプレーで身体を張ったりして起点になること。綺世くんも、ここに来てすごく(DFを)背負う意識が出てプレースタイルが変わったりして、それ(=オランダで取り組んできたこと)を日本代表にすごく還元していると感じます。それが、"ああいうターン(NEC戦の前半10分)"だったり、僕自身のポストプレーだったり、いい部分としてプレーに表われている」