【CL決勝】PK戦の末にレアル・マドリーが11度目の欧州制覇!

2016年05月29日 サッカーダイジェストWeb編集部

ともに譲らぬ消耗戦! PK戦でも意地の張り合いを展開する。

2年ぶり通算11度目の欧州制覇! CLとなってからは4度目の戴冠で、宿敵バルセロナに並んだ。写真:Alberto LINGRIA

 5月28日(現地時間)、チャンピオンズ・リーグ(CL)決勝がイタリア・ミラノのサン・シーロで行なわれ、レアル・マドリー(マドリー)がアトレティコ・マドリーをPK戦で下し、通算11度目(チャンピオンズ・カップ時代を含む)の欧州制覇を果たした。
 
 試合は開始直後から互いに激しくプレッシャーをかけ合い、この一戦に対する意気込みの強さを窺わせる。
 
 そんななか、最初にシュートは放ったのはアトレティコ(コケのダイレクトボレー)だったが、その後、攻勢に立ったのはマドリー。6分には右サイドからのベイルのFKをゴール前に飛び込んだカゼミーロが合わせるが、この決定機はGKオブラクにブロックされる。
 
そして15分、今度は左サイドでFKを得たマドリーは、クロースの蹴ったボールをベイルが頭で後方に流し、これに飛び込んだS・ラモスがGKの目前でわずかに触れてゴール。2年前とは逆に、先制に成功した。
 
 その後、マドリーが中盤でボールを繋ぐも、アトレティコが要所を締めて進攻を許さないという展開が続き、30分頃からはアトレティコが攻勢に転じて、グリエーズマンが何度か遠めからシュートを放つ。
 
 しかし残り10分あたりから、互いにペースダウン。膠着状態のまま、前半は終了した。
 
 後半。開始から1分も経たないうちに、グリエーズマンのパスを受けようとしたトーレスがペペに倒されてPKを得る。アトレティコにとって決定的な同点機だったが、グリエーズマンの蹴ったボールはクロスバーに弾き返される。
 
 しかし、カラスコを投入してより攻撃力を高めたアトレティコはその後も頻繁にマドリー陣内に攻め入り、54分にはCKからゴディン→グリエーズマンと経由して、最後はサビッチがシュートを放つも、わずかに枠を逸れた。
 
 60分にもサウールが惜しいボレーを放ったアトレティコに対し、マドリーは時折反撃に転じてチャンスを作る。そして60分過ぎあたりから、徐々にボールを支配する時間が増えていった。
 
 70分には、モドリッチが相手選手を十分に引きつけてからベンゼマへラストパス。GKと1対1となったベンゼマだったが、シュートはGKに当たって追加点とはならなかった。
 
 以降は再び、アトレティコの攻撃の時間が続き、左右に相手を揺さぶり、遠めからシュートを放っていくものの、マドリーDF陣はこれをはね返し続ける。
 
 そして、マドリーがロナウド、ベイルと立て続けに決定的なシュートを放った直後の79分、アトレティコはガビとのパス交換で右サイドを抜け出したファンフランがダイレクトで中央へ。これをカラスコが合わせて、ついに同点とした。
 
 追い付かれたマドリーはギアを上げて勝ち越しを狙うが、アトレティコの守備は最後まで崩れることなく、展開は違うものの、「マドリード・ダービー」は2年前同様に延長戦へ突入した。
 
 ともに疲労の色が濃く、相手へのプレッシャーが緩くなり、プレースピードも遅くなるなか、一進一退の攻防を展開。アトレティコは長い時間ボールを保持してチャンスを窺い、マドリーはカウンターからゴールを狙うも、前半の15分で試合は動かない。
 
 2年前の延長戦ではアトレティコが力尽きて一方的な展開となった(マドリーが3得点)が、今回は多くの選手が足を攣らせる過酷な消耗戦に。ともに最後の力を振り絞った後半、119分にマドリーはバスケスが、アディショナルタイムにもダニーロが惜しいシュートを放つも、アトレティコはこれを防いだ。
 
 こうして決勝戦は、4年ぶりのPK戦決着へ。ともに3人目までは全員成功したが、4人目、先攻のマドリーはS・ラモスが成功したのに対し、アトレティコのファンフランが左隅を狙って蹴ったボールはポストを叩く。そして5人目、勝負を決めたのはC・ロナウドだった。
 
 マドリーは、2年ぶり11度目の欧州制覇を達成。一方、アトレティコは3度目の決勝戦でも悲願成就はならなかった。
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