負傷明けの10節・藤枝戦から出続けていた横浜FCの井上潮音だが、９月15日に行なわれた31節・甲府戦では出番がなかった。18節・愛媛戦以来のベンチスタートで、３か月半ぶりに先発から外れると、最後まで出場機会は訪れなかった。

　不動の司令塔に、甲府戦の翌日に心境を訊けば「その週の良い選手が出るのは普通というか、そういう世界だと思う」と応じ、こう続ける。

「チームが勝つことが一番。自分のそういうことに一喜一憂せず、一週間、また100％の準備をするのが、すべてかなと思います」

　甲府戦は１－０で勝利。83分にセットプレーからガブリエウのゴールで均衡を破る。ビブス姿の井上も満面の笑顔でガブリエウを祝福していた。

「今、こういう順位で、優勝争い、昇格争いをしているなかで、嬉しかったです」
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　J２で首位に立つ横浜FCはこれで５連勝＆17戦負けなし。盤石の戦いを続けるなかで、井上は中盤で抜群の存在感を示し、チームを支えてきた。もっとも、レギュラーであることを当然だとは思っていない。

「試合に出ている時から危機感は常に持っていましたし、それがなくなったことはないです」

　何事にも動じず、やるべきことをやるだけ。緊張感を持ち続けて、J１復帰を期すチームで最後まで駆け抜けるつもりだ。

取材・文●広島由寛（サッカーダイジェストWeb編集部）

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