アーセナルがボルシアMGからジャカを獲得!“左利きの王様”は“パス&ムーブ”に馴染めるか?

2016年05月26日 サッカーダイジェストWeb編集部

長短のパスで攻撃陣を操るレフティーの司令塔だ。

5月25日にボルシアMGからアーセナルへの移籍が決定したジャカ。スイス代表の一員として臨むEURO2016が終了後にチームに合流予定だ。(C)Getty Images

 現地時間5月25日、アーセナルがボルシアMGからスイス代表MFのグラニト・ジャカを獲得したことを発表。すでに数日前に友人記者が「ジャカがアーセナルと契約するためにロンドンに旅立った」と暴露し、さらに5月20日の段階でアーセナルのシャツを着た写真が現地メディアで出回るなど移籍成立は時間の問題と見られていたが、今回ようやく正式リリースされた。
 
 アーセナルによると契約期間は"長期"で、移籍金も非公表だが、英国メディアは2500万~3000万ポンド(約40~48億円)だと報じている。アーセナルにとっては今夏の新戦力第1号だが、いきなり巨費を投じてきた。
 
 本人が「特別なクラブであるアーセナルへの移籍をとても誇りに思っている。トロフィー獲得とファンを喜ばせるために全力を尽くしたい」とコメントすれば、アーセン・ヴェンゲル監督は「彼のことを長期に渡って観察してきた。チームにクオリティーをもたらしてくれるだろう」と語っている。
 
 1992年生まれで今年9月に24歳になるジャカは、旧ユーゴスラビア(現コソボ)生まれのアルバニア人(兄タウラン・ジャカはアルバニア代表を選択)で、幼少期に移住したスイスでキャリアを築いた異色の経歴の持ち主。2010年にバーゼルでプロデビューし、その2年後にはボルシアMGへ。長短のパスで攻撃を操る左利きの司令塔としてブンデスリーガで台頭した。
 
 スイス代表でも主力に定着したこのレフティーには、リバプール、ユベントス、バイエルンなども興味を示していたが、今夏のトップターゲットに掲げていち早く獲得に向けて動いていたアーセナルが、争奪戦を制した格好だ。
 
 ジャカが得意とするセントラルMFとトップ下は、ミケル・アルテタ、マテュー・フラミニ、トマシュ・ロシツキの退団が決定しているとはいえ、メスト・エジル、サンティ・カソルラ、ジャック・ウィルシェア、アーロン・ラムジー、モハメド・エルネニー、フランシス・コクランと多士済々。まずは熾烈なポジション争いが待っている。
 
 ドンと構えてボールを集めてパスを捌くという"王様タイプ"のため、ボールも人もスピーディーに動く"パス&ムーブ"を掲げるアーセナルのスタイルにはたして馴染めるか――。それが新天地で活躍できるか否かの大きなポイントとなりそうだ。
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