【J2】「信じて走り抜いた」昇格1年目の山口がJ1昇格候補・C大阪から4発! 逆転勝ちで3位に浮上

2016年05月15日 サッカーダイジェストWeb編集部

戦力で上回るC大阪を相手に、後半は完全に走り勝ってゲームを支配。

いったんは逆転を許した山口だが、後半一気に3ゴール。個で上回るC大阪を走力で凌駕した。写真:佐藤明(サッカーダイジェスト写真部)

 J2リーグは5月14日、13節の11試合を開催。キンチョウスタジアムでは、2位のC大阪と5位の山口が激突した。

 まず立ち上がりに先手を奪ったのはアウェーの山口だった。12分、福満からのスルーパスに反応した小池がGKキム・ジンヒョンとの1対1を制してゴールネットを揺らす。山口が先制する。

 しかし、これ以降、C大阪は山口の激しいプレスをいなすように中長距離のパスを多用してリズムを掴むと、一気に試合をひっくり返す。25分、右サイドからのクロスのこぼれ球をブルーノ・メネゲウがボレーで押し込み、まずは同点。さらに27分にはロングフィードのこぼれ球を拾った杉本が柿谷との連係で山口の守備を破り、最後は柿谷が右足のシュートを突き刺した。C大阪が2-1と逆転する。

 そして後半に入ると、最後までペースを落とさずに走り続けた山口が巻き返しを見せる。まずは66分、左サイドからの福満のシュート性の鋭いクロスに鳥養が頭で合わせて同点とすると、72分には島屋のラストパスに抜け出した鳥養が、相手DFの股を抜くシュートで自身2点目となる逆転ゴールを決める。

 一方のC大阪は、関口、玉田とアタッカーの切り札を次々と投入。しかし逆転した山口の勢いはなおも止まらず、86分にはC大阪のCKのボールを弾き返すと、そのまま電光石火のカウンターを発動し、最後は小池がダメ押しの4点目のシュートを決めた。

 山口の走力は最後まで落ちず、さらに決定機を重ねる勢いを見せた。試合は4-2でタイムアップ。勝った山口は、同勝点のC大阪を得失点の差で抜き、3位にランクアップした。

 決勝点を挙げた鳥養は、「セレッソ相手にどれだけできるか不安な部分もあったが、チームメイトを信じて、サポーターを信じて走り抜いた結果だと思う」と、勝因を語った。まさに巨大な戦力を圧巻の走力で凌駕する、今季のプレミアリーグ覇者・レスターのような戦いぶりで、山口がC大阪を力でねじ伏せた試合だった。
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