【J1採点&寸評】福岡×湘南|内容は五分と五分。城後の気迫のゴールで福岡が最下位を脱出

2016年05月14日 中倉一志

福岡――井原監督の英断がチームに勝利をもたらす。

【警告】福岡=なし 湘南=島村(84分)、神谷(90+3分)
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】城後 寿(福岡)

【チーム採点・寸評】
福岡 6
前から来る湘南のプレッシャーに耐え、その背後のスペースを使うという狙いを貫いた結果の勝利。邦本をトップ下で起用したほか、田村をプロで初めてボランチの位置でプレーさせるなど、井原監督の采配が光った。
 
湘南 5.5
現時点でやれることをピッチの上で表現した試合。内容は福岡に劣るものではなく、むしろ、後半の途中までは湘南がコントロールしていた感が強い。ペースダウンしたというよりも、ホームで戦う福岡の勢いが湘南を上回ったと言える。
 
福岡|採点・寸評】
GK
23 イ・ボムヨン 6.5
後半のアディショナルタイムに至近距離から撃たれたシュートをセーブしたのは見事。チームの勝利に大きく貢献した。
 
DF
20 キム・ヒョヌン 5.5
完封試合の原動力ではあったが、肝を冷やすバックパスなどもあり、安定感に欠けた感じは否めない。
 
19 堤 俊輔 6.5
前から仕掛けてくる湘南に対して恐れることなく最終ラインをコントロール。正確なフィードで攻撃の起点にもなった。
 
26 田村 友 6(77分OUT)
プロ入り後、ボランチからCBに転向していたが、大事な一戦でのボランチ起用に応えた。中盤の守備の貢献度は高い。
 
MF
5 實藤友紀  5.5
右SBでプレー。左サイドを中心に攻めるチーム事情もあって、バランスを重視した印象。及第点も、もう少し特徴のあるプレーが見たい。
 
18 亀川諒史 6.5
左SBでプレー。U-23の親善試合の疲れも感じさせず、積極的にサイドを駆け上がって攻撃のリズムを作った。
 
27 邦本宣裕 6(74分OUT)
リーグ戦はプロ入り後初先発。トップ下の重責を任されたが期待に応える働き。持てる才能をピッチの上で表現した。
 
15 末吉隼也 6
攻守の要として欠かせない存在感を発揮。慣れないポジションでプレーする田村を的確にサポートした。
 
FW
10 城後 寿 7
何度も、何度もゴール前に顔を出した末に決めた決勝ゴール。チームに貴重な勝利をもたらした。
 
11 坂田大輔 6.5(66分OUT)
今シーズン初先発。立ち上がりに見せた鬼気迫るドリブル突破で、前へ仕掛けるという姿勢をチームとスタンドの観客に届けた。
 
17 ウェリントン 6.5
攻守に渡って献身的なプレーを見せたのはいつもの通り。高さと強さで攻撃の起点を作り、決勝ゴールの起点にもなった。
 
 
交代出場
FW
7 金森健志 6(66分IN)
持ち味のスピードで試合のリズムにアクセントを加えた。決勝ゴールに絡んだほか、いくつかのチャンスを演出した。
 
FW
14 平井将生 6(73分IN)
キレのある動きで存在感を発揮。決勝ゴールにつながるクロスを送ったほか、2列目から飛び出して決定機も演出した。
 
MF
33 鈴木 惇 -(77分IN)
攻守に渡って、中盤で豊富な運動量を見せるもリズムに乗り切れず。セットプレー時のプレースキックも精度を欠いた。
 
監督
井原正巳 6.5
相手の特長を見抜いた戦い方は相変わらず。敗れれば降格を意識せざるを得ない試合で大胆にメンバー変更。チームを勝利に導いた。

次ページ湘南――攻守の切り替えの早いスタイルは見せられたが結果はついて来ず…。

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