失敗した田中と同じコース
PKで同点弾の熊谷。4分後、谷川のゴラッソが決まり、日本がブラジルに逆転勝ちした。写真:金子拓弥 (サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)
2011年の女子ワールドカップ決勝。アメリカを相手に2-2で突入したPK戦。決めれば優勝という場面でキッカーを務めたのは、当時20歳の熊谷紗希だった。
映像が表情を捉える。緊張した様子は微塵もない。迷いなく右足を思い切り振り抜く。ゴール左上に強烈な一撃をぶち込んだ。
この場面でそこに蹴るか、と驚いた記憶がある。正確に射抜いた技術もさることながら、その強靭なメンタルにも。
あれから13年後。熊谷が大事な局面でPKスポットに立っていた。パリ五輪のグループステージ第2戦。ブラジルを相手に0-1のビハインドで迎えた90+2分、なでしこジャパンの主将は"正面からやや右"に蹴り込んで、見事に成功。コースとしては甘かったが、完璧にGKの逆を突いた。
この時も思った。この場面でそこに蹴るか、と。
ブラジル戦の前半終了間際にも、日本はPKのチャンスがあった。キッカーは田中美南。"正面からやや右"に転がったボールは相手GKにキャッチされた。
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映像が表情を捉える。緊張した様子は微塵もない。迷いなく右足を思い切り振り抜く。ゴール左上に強烈な一撃をぶち込んだ。
この場面でそこに蹴るか、と驚いた記憶がある。正確に射抜いた技術もさることながら、その強靭なメンタルにも。
あれから13年後。熊谷が大事な局面でPKスポットに立っていた。パリ五輪のグループステージ第2戦。ブラジルを相手に0-1のビハインドで迎えた90+2分、なでしこジャパンの主将は"正面からやや右"に蹴り込んで、見事に成功。コースとしては甘かったが、完璧にGKの逆を突いた。
この時も思った。この場面でそこに蹴るか、と。
ブラジル戦の前半終了間際にも、日本はPKのチャンスがあった。キッカーは田中美南。"正面からやや右"に転がったボールは相手GKにキャッチされた。
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はたして、熊谷のPKは田中と同じコースだった。「なんなら、キーパー(が動くの)も見えちゃって」と振り返る。外せば勝点が遠のくシチュエーションでも、いたって冷静だった。「蹴る瞬間は落ち着いてというか、ボールに集中するだけ」だった。
強靭なメンタルは健在。むしろ、強くなっているに違いない。PKが決まって同点。勝点1では満足できないキャプテンは、すぐさまボールを抱えて、試合再開を促す。引き締まった表情からは「勝つよ!」という気概が伝わってくる。
そして90+6分、谷川萌々子のスーパーゴールで日本は逆転。熊谷が決めたPKも谷川が奪ったもので、勝利の立役者はこの19歳MFで異論はないだろうが、長きにわたってなでしこジャパンの腕章を託される33歳DFの存在は、誰よりも頼もしかった。
文●広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)
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そして90+6分、谷川萌々子のスーパーゴールで日本は逆転。熊谷が決めたPKも谷川が奪ったもので、勝利の立役者はこの19歳MFで異論はないだろうが、長きにわたってなでしこジャパンの腕章を託される33歳DFの存在は、誰よりも頼もしかった。
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