パリ開催の『NIKE MOST WANTED グローバルファイナル』2日目。高梨起生はテクニックとパスワーク、波田野海は瞬発力と持久力をアピール!

2016年04月30日 白鳥大知(サッカーダイジェストWEB)

「サッカーを通じてコミュニケーションができる」と感想を口にする。

高梨は随所で持ち前のドリブルやパスを披露。技術的には十分に通用していた。(C)NIKE

 現地時間4月29日、フランス・パリ郊外にある世界最高峰のトレーニングセンター『クレールフォンテーヌ』で、『NIKE MOST WANTED グローバルファイナル』の2日目が行なわれた。
 
 世界規模のスカウトプロジェクトである同セレクションの参加者40名は、10時から3チームに分かれてトレーニングをスタート。"日本代表"として参戦しているMF高梨起生(尚志高校→流通経済大学)とMF波田野海(聖和学園高校卒)は、ともにAチームに組み込まれた。
 
 アップ後、3対1と4対2のボール回し、4対4、4対4+フリーマンなどのメニューを消化。最終日に開催される『ナイキアカデミー』(今回のセレクション通過者が入所権利を得るプロ養成所)との試合に向けて、チームの一体感を高める意味合いもあったのだろう。「コミュニケート」や「スピークアップ」などの言葉が、コーチ陣から頻繁に飛んでいた。
 
 最も実戦形式に近かった4対4+フリーマンでは、高梨が持ち味のドリブルやパスワークを随所で見せる一方、波田野はあまりボールに触れずやや消化不良気味。ただ、前者が「足下の部分では通用していたし、パスも通っていた」と振り返れば、後者も「ボールロストは少なかったし、技術は外国人選手に負けていないと感じた」とコメントしていた。
 
 昼食後には、フランス代表のディディエ・デシャン監督が登場するサプライズも。参加者たちを「トライを続けて頑張ってほしい。我々もEURO2016で優勝にチャレンジするよ」と激励した。
 
 14時からのフィットネストレーニングでは、垂直飛びテスト、瞬発力テスト、Yo-Yoテストなどを実施。ここで抜群の存在感を見せたのが、波田野だ。瞬発力テストでは一歩目の速さでコーチ陣を唸らせ、体力が続く限りの生き残り形式だったYo-Yoテストではグループ1位の快走を見せて持久力もアピール。本人は「キツかったんですけど、起生(高梨/最後の5人に残った段階で脱落)には負けたくないなと。高校ではこういった練習はなかったんですけど、苦手ではないです」と感想を口にした。
 
 両者とも「楽しかった。言葉の壁はあるけど、サッカーを通じてコミュニケーションが取れる」と口を揃えたセレクション2日目。たしかにテクニックではともに参加者たちの中でもトップレベルと断言できるし、波田野は瞬発力と持久力の面でもアピールに成功した。
 
 ただ、「一つひとつのプレーに気持ちが入っているし、身体ごとぶつかってくる」(高梨)、「球際の強さはすごい」(波田野)と振り返った通り、『ナイキアカデミー』が重要視しているインテンシティーの面では、他国の選手たちにやや見劣りしていたのも事実。残り2日のトレーニングでは、プレー強度や闘争心もアピールしたい。
 
取材・文:白鳥大知(サッカーダイジェストWEB)
 
【PHOTOギャラリー】『NIKE MOST WANTED グローバルファイナル
 
『NIKE MOST WANTED グローバルファイナル』初日レポ―ト
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