【浦和】「特別な1日になった」。期待のルーキー伊藤涼太郎が待望のデビュー

2016年04月29日 塚越 始(サッカーダイジェスト)

ユース代表のエース候補。後半途中から柏木と交代出場しボランチでプレー。「浦和で試合に出られれば、日本代表、それに世界が見えてくる」。

73分から途中出場した伊藤(26番)。周囲のサポートを受けて伸び伸びとプレーした。写真:田中研治

 浦和に今季加入した注目の高卒ルーキー伊藤涼太郎が9節・名古屋戦の73分に柏木と交代出場し、リーグデビューを果たした。 そのままボランチのポジションに入り、コンビを組む阿部勇樹のフォローを受けながらプレー。試合後、「特別な1日になった。ただ、ゴールに絡めなかったことを、しっかり課題にしたい。チームはリーグやACLで優勝を目標にしているので、試合に出るだけでなく、そこに貢献していきたい」と語った。

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 伊藤は昨年度まで岡山の作陽高に在籍し、ユース日本代表などにも選ばれてきた逸材。卓越した技術やドリブルが、当時スカウトを務めていた浦和OBの山田暢久氏(現・浦和ジュニアユースコーチ)の目に留まってオファーを受けた。複数のクラブから獲得の打診を受けていた伊藤だが、「浦和で試合に出られれば、日本代表、それに世界が見えてくる」と浦和入りを決断した。

 昨年の冬から浦和の練習に参加し、早い段階からペトロヴィッチ監督のスタイルに対応していった。最近は練習から好調を維持し、8節の川崎戦から2試合連続でベンチ入り。疲れの見えた柏木と代わってピッチに立つと、バランスを保ちながら、何度もゴール前に顔を出すなど積極的な姿勢を見せた。

 槙野や阿部からは「落ちついてプレーしろ」と声を掛けられたという。それでも伊藤は「すごく緊張した」そうだが、「埼玉スタジアムの4万人以上の前でプレーできている実感を得られた」。

 試合終了間際の90分には自ら持ち込んでシュートも放った。ゴールは奪えなかったものの、4-1の勝利に貢献し、プロとしての一歩を踏み出した。

取材・文:塚越 始(サッカーダイジェスト編集部)
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