先発復帰の本田が先制点に絡むも…。セットプレー2発でミランがヴェローナに逆転負け

2016年04月26日 白鳥大知(サッカーダイジェストWEB)

ミランは何度かあったチャンスを逃し、結局は逆転される…。

ヴェローナ対ミラン戦の結果&フォーメーション。(C)SOCCER DIGEST

 現地時間4月25日のセリエA35節、6位ミランがアウェーで最下位のヴェローナと対戦。ヨーロッパリーグ出場権獲得を目指すミランにとっても、敗れればセリエB降格が決定するヴェローナにとっても、絶対に勝点3が欲しい試合だった。
 
 ブロッキ新監督になって3戦目のミランは、引き続き4-3-1-2を採用。ボナベントゥーラが故障離脱し、前節にはボアテングが期待を裏切ったトップ下には、過去2試合は出番がなかった本田が入った。また、出場停止のバロテッリとアレックスに代わって、メネーズとサパタがスタメンに名を連ねた。
 
 序盤から一進一退の攻防が続く中、最初にビッグチャンスを掴んだのはヴェローナ。ロングフィードからパッツィーニがシュートするも、相手GKドンナルンマに阻まれた。
 
 なんとか流れを引き戻したミランは、21分に先制に成功する。横パスを受けてフリーだった本田が、ペナルティーエリア手前やや左寄りから、左足で強烈なミドル。これを敵GKゴッリーニが弾くと、詰めていたメネーズが左足で流し込んだ。
 
 本田はその後も積極的にボールを引き出し、29分と35分の決定機に絡む。しかし、ミランは追加点を奪えずハーフタイムを迎えた。
 
 迎えた後半は、残留に向けて執念を燃やすヴェローナが攻勢に出るも、ミランがなんとか凌ぐ。そして58分、本田が左サイドのメネーズに展開し、そこから中央のバッカに繋がって決定機を得る。しかし、バッカが得意のラボーナで放ったシュートは、相手GKゴッリーニに楽々とキャッチされた。
 
 その後は63分にパッツィーニ、66分に本田がチャンスを逃す。そして70分、ヴェローナがCKのクロスをファニートがヘディングで合わせると、ロマニョーリの手に当たってPKの判定。これをパッツィーニが冷静に右隅に沈めて、試合は振り出しに戻った。
 
 78分、1点が欲しいミランはマウリを下げてL・アドリアーノを投入。本田を右ウイング、メネーズを左ウイングに移す実質4トップの布陣で1点を狙った。しかし、84分のバッカ、86分のメネーズのシュートがゴールの枠を外れると、逆に88分にロムロ、90分にファニートに決定機を与える。しかし、いずれもGKドンナルンマがスーパーセーブで救った。
 
 そして、最後の最後にドラマが待っていた。93分、ヴェローナはクロスが本田の手を直撃してペナルティーエリア手前で直接FKを獲得。すると、これをシリガルディが左足で見事に沈める。直後に試合は終了し、ヴェローナが2-1で逆転勝利。奇跡の残留に向けて一縷の望みを残した。
 
 一方のミランは、ブロッキ体制になって勝利、引き分け、そして敗戦と完全に下降線。監督交代というショック療法の効果は、結果・内容ともに1試合で切れてしまった印象が否めない。まだ6位の座をキープしているとはいえ、7位サッスオーロとは勝点1差。残り3試合でその座を守れるか……。
 
文:白鳥大知(サッカーダイジェストWEB)

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