【岡山】熊本出身の豊川が語る故郷への想い。「サッカーで明るいニュースを届けたい」

2016年04月20日 小田智史(サッカーダイジェスト)

「ゴール、そして頑張っている姿を見せて、少しでも活気が戻れば」

故郷・熊本に関する報道を見て、「居ても立ってもいられず」、オフを利用して単身支援活動へ。サッカーで元気を届けることも誓った。 写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

 熊本地震で故郷が被害を受ける光景を報道で目の当たりにしたファジアーノ岡山の豊川雄太は、「居ても立ってもいられず」、チームがオフだった4月18日に単身で支援活動へ――。家族の無事を確認したのち、母校や避難所に物資を届けるなど、必死に駆け回った。しかし、プロサッカー選手として、故郷に元気を届けるには、サッカーで活躍するのが一番だと語る。
 
「僕らは(サッカーで人に)元気を与えられる立場にある。逆に言えば、サッカーでしか影響を与えることはできないので、ゴールもそうですけど、しっかりと頑張っている姿を見せること。明るいニュースを熊本に届けて、少しでも活気が戻れば一番良いですね」
 
 熊本はファジアーノ岡山と同じJ2を戦うロアッソ熊本の拠点でもある。プレー中は勝負を懸けたライバル同士でも、ピッチを離れれば同じJリーガーであり、同じひとりの人間。豊川は「ロアッソも練習ができていない状態で辛いはず」と気遣いつつ、「同じサッカー選手として、ファジアーノ岡山として、助けることができたら」とサポートを誓った。
 
 ファジアーノ岡山は豊川の他にも、MF秋吉泰佑とDF久木田紳吾が熊本出身、DF篠原弘次郎も14年にロアッソ熊本に所属した経歴があるなど、熊本にゆかりのある選手が所属しており、4月23日(土)のホームゲーム山形戦で募金活動を行なう予定。豊川も「サポーターの皆様の力を貸して頂ければ嬉しいです」と呼びかける。どうにかして熊本の力になりたい――。豊川の想いは、岡山のみならず、多くの人々の心にもきっと届くはずだ。
 
取材・文:小田智史(サッカーダイジェスト編集部)
 
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