【J1採点&寸評】横浜×浦和|枠内シュートわずか1本、横浜の攻撃面がまったく奮わず。浦和はGK飯倉の再三のビッグセーブに阻まれる

2016年04月10日 塚越 始(サッカーダイジェスト)

横浜――中村の直接FKは決まらず。新助っ人陣も低調なパフォーマンスに終わる。

【警告】なし 
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】飯倉大樹(横浜)

【チーム採点・寸評】
横浜 5
素早くリトリートして相手にスペースを与えなかった。耐えてワンチャンスをものにするというミッションを実行しようと、時間を消費していった。ただ攻撃面ではほとんどチャンスを作れず、中町の惜しいミドル、遠藤の突破、中村のFK以外に見せ場は訪れなかった。

浦和 5.5
前半に武藤や興梠、後半に青木や関根が決定的なシュートを放ったものの、ことごとくGK飯倉のビッグセーブに阻まれる。主導権を握ったものの、トラップなど細かなミスが目立ち出し、後半はひやりとするカウンターを食らった。


【横浜|採点・寸評】
GK
MAN OF THE MATCH
21 飯倉大樹 7
開始2分に武藤の鋭いシュートを指先で弾き出し、68分には阿部の枠内に飛んだ直接FK、71分には青木のミドルをしっかりキャッチ。押し込まれる時間が続いたが、ゴールを割らせなかった。終盤、パンチングではなく確実にキャッチをするという選択をしたことが奏功し、無失点に切り抜けた。
 
DF
13 小林祐三 6
攻撃に関わった機会は限られ、守備に軸足を置いて対応。宇賀神のキック精度の低さに助けられた面もあった。
 
22 中澤佑二 6
前半は興梠に横に揺さぶられて起点を作られた。ただ、危険なエリアへの侵入は許さないという鉄則を守り続け、後半は逆に主導権を握り返した。
 
5 ファビオ 6
対峙した李のクイックネスな動きに付き切れない場面もあったが、シュートミスなど相手がリズムを悪くするうちに、対応力も上げていった。
 
23 下平 匠 5.5
対峙した関根の縦のドリブル突破に苦しみ、何度か危ういクロスを放たれた。
 
MF
28 喜田拓也 5.5
36分にカウンターで持ち込み絶好のチャンスを作ったが、背後から来た李のスライディングタックルにカットされる。
 
8 中町公祐 5.5
思い切ったサイドチェンジから小林につないでチャンスを作る。柏木へのチェックも怠らなかった。60分には唯一と言える決定的なシュートを放った。それでも攻撃面の貢献度は物足りなかった。
 
18 遠藤渓太 6(77分 OUT)
前半は試合に参加できていない時間が続いた。ところが後半に入り、森脇を抜いてシュートまで持ち込むと、徐々にチャンスメーカーとして存在感を発揮。同じようにカウンターを仕掛けて西川との1対1にも持ち込む。唯一、ボールを運べる選手として奮闘した。
 
10 中村俊輔 5
柏木へのチェックが甘くなった際にピンチを招いた。セットプレーでは常に危険な匂いを放ったが、試合が流れている間は運動量も少なく、パスを受ける機会も限られた。
 
20 マルティノス 5
浦和の厳しいプレスを受けて、次第にプレーが消極的になった。守備面では宇賀神へのマークが緩くなる場面も。
 
FW
9 カイケ 5
(72分OUT)
一発を狙って常に前線に残っていたが、脅威を与える存在にはなり切れなかった。

 
交代出場
FW
16 伊藤 翔 5.5 (72分IN)
プレッシングなど守備面ではカイケ以上に稼働。ただしシュートを1本も放てなかった。

MF
25 前田直輝 -(77分 IN)
ハードワークで相手のスタミナを奪う。ただし、期待されたゴール前やチャンスメイクでの"ワンチャンス"は訪れなかった。

監督
エリク・モンバエルツ 5.5
昨季のホームでの浦和戦は前線からのプレッシングスタイルで4ゴールを奪って快勝を収めた。しかし一転、今回は完全なリトリート型の守備で対応。裏をかいた策と言えるが、攻撃面ではほとんどチャンスを作れなかった。

【マッチPHOTO】横浜 0-0 浦和

※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。

次ページ浦和――広州恒大戦の疲労の影響が後半に出る。“当たった”GK飯倉の牙城を崩し切れず。

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