先制し、勝機もあったが……ミラン、王者の術中に嵌る――ミラン 1-2 ユベントス

2016年04月10日 サッカーダイジェストWeb編集部

本田が攻撃で見せた目立ったプレーは、鋭いミドル1本のみ。

(C) SOCCER DIGEST

 4月9日(現地時間)、セリエA第32節でミランはホームでユベントスと対戦し、1-2の逆転負けを喫した。
 
 試合開始からしばらくは首位のユベントスがボールを保持し続ける時間が続いたが、ミランは中盤より前で厳しいプレッシャーをかけてボールを奪えるようになると、徐々にペースを掴む。
 
 そして18分、バロテッリが蹴ったCKからフリーのアレックスが強烈なヘディングシュートを放ち、名手ブッフォンが守るゴールを破った。
 
 ミランにとっては理想的な展開となったが、ここから再び主導権はユベントスに移り、21分にはショートカウンターからリヒトシュタイナーがゴール右隅にきわどいシュートを放ち、25分にはマルキージオが強烈なミドルでミラン・ゴールを襲った。
 
 27分、ブッフォンが前線にロングボールを送ると、ロマニョーリと競り合ったマンジュキッチに当たって、ボールはモラタの元へ。これをダイレクトで右に流すと、フリーになっていたマンジュキッチに渡り、彼は余裕を持ってゴール左隅へ流し込んだ。
 
 1-1となってからは、一進一退の攻防が続き、ともにゴールに近い位置までは幾度か迫るものの、得点機までには至らない。
 
 32分には、クツカのインターセプトから本田が中央に切れ込んでミドルシュートを放つも、ブッフォンにセーブされた。この試合、バロテッリがセットプレーでキッカーを務めたこともあり、本田の攻撃における目立ったプレーはこれぐらいだった。
 
 後半は序盤、ミランのペース。51分にバッカのシュートをブッフォンがセーブしてこぼれたところをバロテッリが詰めたが、再びブッフォンにセーブされボールはクロスバーを叩いて真下に落下し、ゴールラインを越えなかった。
 
 チャンスを活かせなかったミランは、徐々にユベントスに押され気味となり、59分にはポグバの強烈なFKを浴びる。これはポストに助けられたものの、その6分後のCKではポグバの地面に叩きつけるシュートでドンナルンマが頭上を越され、ついに逆転を許してしまった。
 
 その後は、両チームともにビッグチャンスはなく、時間は過ぎていく。追いつきたいミランは選手交代で状況打破を試みるが、前線にボールが渡ることがほとんどなく、ペナルティーエリアにすら侵入できず……。
 
 5分のアディショナルタイムを経て、試合はこのまま終了。ミランからすれば、大きなミスもなく、チャンスも作り、勝機もあったと感じられる試合だったが、結果的には少ないチャンスを活かして逃げ切ったユベントスの術中に嵌ったと言えるだろう。
 
 対ユベントス7連敗となり、5試合連続白星なしのミラン。サッスオーロも敗れたため、何とか6位の座は守った。
 
 この一戦の結果にミハイロビッチ監督の去就が左右されると戦前はいわれていたが、果たして今後、動きはあるだろうか。
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