プロ入り直後は英語もダメだった川島永嗣が、7か国語を操れるようになるまで。なぜ今も学び続ける? 最も難しいのは「フランス語」と即答

2024年04月15日 有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)

「正直、高校を卒業した時はほとんど英語を喋れませんでした」

川島永嗣、41歳。その唯一無二のキャリアで“生きた語学力”を身に付けている。写真:田中研治(サッカーダイジェスト写真部)

 3月21日。今冬に14年ぶりにJリーグに復帰し、この日に41歳の誕生日を迎えた川島永嗣のインタビューを敢行した。

【インタビューPHOTO】14年ぶりにJ復帰!7か国語を操るレジェンドGK川島永嗣を41歳の誕生日に直撃!

 日本が世界に誇る守護神、カワシマ――。その魅力と言えば、抜群のセービングとともに、圧倒的な語学力だ。「英語、フランス語、イタリア語、スペイン語。ポルトガル語とオランダ語も少しは分かる」というから驚きだ。日本語を含め、7か国語を操るサムライ戦士は他に類を見ない。

 いかにして、それほどまでの語学力を身に付けたのか。興味津々に尋ねると、ジュビロ磐田の新背番号1は「正直、高校を卒業した時はほとんど英語を喋れませんでした。『パっと話せるようになったんでしょ』ってイメージはあるかもしれないですけど」と柔和な笑みを浮かべた。
 
「高校を卒業してプロに入ってからも自分で勉強していましたし、英会話教室にも通っていました。日本にいる時からイタリア語教室にも行っていましたね。例えば、赤ちゃんが言葉を本当に話せるようになるのは、2歳、3歳の時。それと同じように、自分の頭の中に語学が入ってくるのは、自分が思っているより時間がかかるんですよね」

 苦労に苦労を重ね、やっとの思いで手に入れた語学。しかし、決してそこがゴールではない。

「今も勉強というか、学ぶことは続けています。実際に言葉に触れたり、勉強していなければ…例えば日本で生まれても、日本語を聞かなかったら、いきなり2歳の子が話せるようにはならないですよね。親や友達、兄弟と話すことで、段々学んでいくわけじゃないですか。それと一緒だと思います。

 今でも続けてやらなければ忘れることも多いです。だから20年ぐらいやっているわけですよ(笑)。『自分は話せない』『分からない』と決めつけないことが大切だと思います」

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