【三浦泰年の情熱地泰】古巣ヴェルディの開幕戦に感動! 今年は国内外のサッカーや色んなスポーツに目を向けたい

2024年03月01日 三浦泰年

選手、監督として在籍した古巣の戦いぶりは気になるもの

16年ぶりにJ1の舞台に帰ってきた東京Vが、Jリーグ元年の開幕カードの再現となる横浜戦に臨んだ。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 まずはゆっくりJリーグをDAZNで観戦。アトレチコ鈴鹿クラブの監督を退任し、シンプルにサッカーファンのような気持ちでJリーグの全試合をチェックした。

 フル観戦をしたのはやはり、93年Jリーグ元年の開幕時を想い出しながら国立競技場で行なわれた東京ヴェルディvs横浜F・マリノスの試合。

 清水エスパルスへ移籍していた僕は当時、甲状腺の手術を原宿の伊藤病院で受け、窓から国立競技場を眺めながら、テレビで古巣のヴェルディを応援していた。

 ヴェルディは"16年ぶり"という耳を疑うような年月を経て、J1の舞台に戻ってきた。だが、この日は93年当時に1-2で逆転負けしたのと同じ展開で、先制しながらもマリノスに粘られ逆転負けを喫した。

 JFLの監督をしていたこともあり、昨年のヴェルディを1試合も見る機会がなかった僕は、久しぶりにヴェルディの試合を観戦させてもらった。

 ただ、この試合は負けはしたが、非常に内容のある試合をやっていた。攻守両面で攻撃的で、優勝候補のマリノスを苦しめていた。
 
 いまやヴェルディには知っている選手はひとりもおらず(厳密にはキャプテンの森田選手のみ)、逆にマリノスの選手の方が知った名前ばかり。それなのにやはり気持ちはヴェルディ側なのか? 少し応援気味の見方になっていた…。

 それでも1-0でリードする試合展開にマリノスが追いついたら…と過ぎった瞬間。90分に近づく時間帯でサッカーの怖さが現実に起こった。

 PKでマリノスが追いつく。そして解説者が勝点3を取りに行くのかどうなのか? というコメントに応えるかのように、両チームお互いが勝点3、勝ちへと向かった。

 結果はマリノスの松原選手がスーパーゴールで決勝点。

 どちらが勝ってもおかしくない試合に、もし負けた側の監督だったらこの試合をどう振り返り、勝ち側の監督だったら…なんて事は全く考えず、よくやったなーヴェルディとしばらく感慨に浸った。結構、今シーズンはやるのかも…。

 そして、後から別の意味で、この試合の価値について知ることになった。

 水沼さんの息子さんがピッチに立ち、当時ピッチに立っていたお父さんは、この試合の解説者として息子のプレーを解説する。凄いことだ。

 さらに試合前には、32年前と同じように川淵三郎氏が試合前のスピーチをして…なんと凄い演出。感動。これは現地に行きたかったなー、と時間が経つにつれ、そんな思いに駆られた。

 その後、DAZNでJ1、J2、J3のハイライトを全てチェックした。僕はやはり単なるサッカー好きのオタクなんだろう…。

 そして特に古巣は気になるもの(笑)。

 清水エスパルスは、アウェーの熊本戦になんとか逆転で勝ち切った。昨年、昇格を逃すきっかけになった熊本が相手。熊本を率いる大木監督は清水エスパルスにとっては嫌な相手だったのでは⁉

 アビスパ福岡はスコアレスで札幌とドロー。ホームだったので勝ちたかっただろう。札幌は地元に戻らず沖縄、熊本で調整している中で、昨年躍進した福岡相手のアウェーでの引き分けは後々効いてくる大きな勝点1に繋がるのか? 一方福岡にとってホームでの引き分けは今シーズンにどういう影響を及ぼすのか? 両チームの今後は見守っていきたい。

 ヴィッセル神戸は以前から注目していた佐々木大樹の得点で勝利。彼はブラジル・サンパウロのパルメラスでプレーしていた頃から気にしてみていたので、これからが楽しみ! やはり選手をしっかり揃えて、磐田にも隙をみせなかったように見える。神戸の2連覇への期待がちらり感じられる良い結果であった。

 一方で、北九州はホームで開幕を落とした。今シーズンも苦しむのか…。また、富山と鹿児島はドロー。監督としてお世話になった古巣も気になる所だ。

 これから毎週、Jリーグを楽しめればと思う。
 

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