甲府を破った蔚山のMF江坂任が語ったJ2チームの躍進ぶりと韓国と日本の違い「ACLで重要なのは...」

2024年02月22日 本田健介(サッカーダイジェスト)

ボランチとして先発

甲府戦で存在感を示した蔚山の江坂。技術力の高さを示した。(C)SOCCER DIGEST

[ACLラウンド16第2戦]甲府 1-2 蔚山現代/2月21日/国立競技場 
※2戦合計 甲府 1ー5 蔚山現代

 J2クラブとして挑んだ甲府の奮闘ぶりが光った今大会のACLで、その甲府をラウンド16で破った韓国の蔚山現代にはかつて浦和、柏、大宮、群馬で活躍したMF江坂任の姿があった。

 第1戦で甲府に3-0で勝利し、国立競技場で迎えた第2戦での蔚山で、江坂はボランチで先発。先制点にも絡むなど自慢の技術力の高さを発揮した。

 2022年の年末に浦和から蔚山へ移籍した江坂は、「個のところ、インテンシティ、ファイトするところは日本より多いサッカーですし、成長できたかな」と韓国での挑戦の日々を振り返る。

 Jリーグのレジェンドでもあるホン・ミョンボ監督の下で江坂は、「ボランチもポジションのひとつとして、去年の終盤は何試合もやりましたし、サイド、トップ下、ボランチをやっています」と複数の位置で、貴重な戦力になっているようだ。

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 その江坂は今回対戦した甲府の印象をこう語る。

「やっぱり日本のレベルが上がっているなと感じますし、(甲府は)首位でグループ(リーグを)突破していました。僕らは結果として勝ちましたが、ファーストレグで一番最初にピンチになったのは自分たちで、あそこで失点していたら分からなかったかなという部分はあります。難しい試合でした」

 また試合後には蔚山の選手たちが甲府のサポーターへ挨拶に向かい、甲府の選手たちは蔚山のサポーターへ挨拶するなど、大きな拍手がスタジアムを包んだが、その背景も口にした。

「温かく迎えていただいたという、そういう気持ちもあったはずですし、甲府の分も頑張るぞという想いがあるのだと思います。温かい雰囲気で迎えてもらい、日本で勝てたのが一番でした」

 ちなみに今大会は、前日に中国の山東泰山に敗れた川崎を含め、日本勢はベスト8に進出した横浜を残して4チーム中3チームが敗退。一方で全北現代とともに勝ち上がった蔚山は優勝を狙える勢いを得ているが(ベスト8では全北と蔚山が対戦)、江坂は韓国クラブの特長もこう説明する。

「韓国のチームはファイトするところに厳しく、トーナメントではそういうところが重要であったりします。昨日の川崎の試合も見ましたが、外国人選手のようなパンチの強さ、フィジカルの強さは、韓国も持っていると思うので、個人のフィジカルの強さはACLでは重要なのかなと感じました」

 韓国で経験を重ねる江坂の言葉は貴重とも言えそうだ。

取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)

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