【横浜】週末の鳥栖戦でデビューなるか!? 名門フラメンゴからの新助っ人カイケの「フィニッシュ」に期待

2016年03月18日 サッカーダイジェスト編集部

北欧で実績を積み、15年に再ブレイクを果たす。

すでにチーム練習に合流しているカイケ。ゲーム形式の練習では軽快な動きを披露していた。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

 ラフィーニャの負傷&登録抹消で前線の駒不足に悩む横浜が、フラメンゴから完全移籍で新たな助っ人カイケを獲得。背番号は9。新たな前線の核として、その活躍に注目が集まっている。
 
 10歳からブラジル屈指の名門フラメンゴの下部組織で育ったカイケは、その未来を嘱望されたアタッカーだった。各世代でタイトル獲得に貢献し、奪ったゴールは計280。サッカーでは180試合、そしてフットサルでも62試合に出場し、182センチの上背を感じさせないハイクオリティな足技を磨いてきた。
 
 2007年のデビュー当時は「技術とスピードを兼ね備えた生粋のゴールハンター」だったカイケだが、同年の全国選手権では4試合に出場し、無得点に終わると、そこからは流浪のサッカー人生がスタートする。
 
 下部組織で「天才」「宝石」と称された逸材が、トップで力を見せきれずに埋もれるのはサッカー王国での常である。
 
 ブラジルの1部レベルでは活躍の場を得られず、北欧などで実績を積んで再ブレイクを果たしたのが2015シーズンだ。全国選手権2部のABCのエースストライカーとして14試合で8得点をゲット。慢性的なストライカー不足に悩むサントスやフラメンゴなどがシーズン途中の引き抜きを画策し、結局は古巣フラメンゴへの移籍を決断する。
 
 ペルー代表のゲレーロが代表に招集された際のバックアップ的な位置づけで獲得されたカイケは、全国選手権1部で16試合・6得点の成績。27歳にして、ようやくフラメンゴでの公式戦でゴールするに至った。
 
 今季はレギュラー争いに割って入るはずだったが、昨年12月末、休暇中のフットバレーで右膝を負傷し、手術に踏み切る。1月のシーズン始動に出遅れ、ここまで公式戦には1試合も出場していない。
 
 負傷した右膝の回復具合や試合勘など、コンディション面が懸念されるが、中堅クラブ時代にはサイドアタッカーや攻撃的MFを託されたこともあり、フットサルで鍛えたテクニックは水準以上。ただ、最大のストロングポイントはフィニッシュにある。
 
 ゴール前では多才なシュートパターンを持つだけに、この男を生かすも殺すも周囲のお膳立てにかかってくるだろう。当面はJリーグへの適応が課題となるが、近年の実績を見れば十分に活躍するだけの力は持っていると言えるだろう。
 
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