本田の直接FKも惜しくも外れ、アクシデント続きのミランがキエーボとスコアレスドロー。2戦連続で勝点を取りこぼす…

2016年03月13日 白鳥大知(サッカーダイジェストWEB)

決定力を欠いたミランは最後までゴールを割れず。

キエーボ対ミラン戦の結果&フォーメーション。

 現地時間3月13日のセリエA29節、6位ミランが敵地マルカントニオ・ベンティゴーディで11位キエーボと対戦し、0-0の引き分けに終わった。
 
 ミランは戦前の予想通り4-3-3で一度はスタメン発表するも、試合前のアップ中にクツカが負傷。代わりにメネーズを急遽先発させ、前節と同じく4-4-2でゲームに臨んだ。
 
 このミランの混乱に乗じたキエーボは、序盤から積極的なプレスを武器に試合のペースを握る。4分には左サイドを抜け出したビルサのパスを受けたフローロ・フローレスがファーストシュート。8分にもカストロがヘディング、9分にはフローロ・フローレスが右足でフィニッシュした。
 
 一方のミランは、11分に右サイドを抜け出した本田がバッカにクロスを上げると、さらにその直後には連携でペナルティーエリア内に侵入したメネーズがフィニッシュ。いずれもゴールには至らなかったが、反撃の姿勢を見せた。
 
 すると16分、ミランのGKドンナルンマがクロスボールに飛び出すと、複数の選手と交錯して頭を地面に打ち付ける。一度はプレーに戻ったが脳震盪を引き起こし、結局は19分にアッビアーティと交代。アクシデント続きでミランには嫌な空気が流れた。
 
 そのアッビアーティは投入直後の21分にフローロ・フローレスのシュートを横っ飛びで防ぐと、31分にはメッジョリーニのシュートを右足でセーブと立て続けにピンチを救う。今シーズンはセリエA初出場の38歳ながら、健在ぶりをアピールした。
 
 その後、ミランはバッカとメネーズの2トップを軸とした最後の30メートルの連携が上手くいかず、ボールを支配するもなかなかフィニッシュに繋がらない。42分には本田が直接FKを狙ったが惜しくもゴールの枠を外し、結局はスコアレスでハーフタイムに突入した。
 
 後半もミランが主導権を握る。50分にボナベントゥーラがミドルを放てば、54分には本田の右サイドのクロスをバッカが相手と競り合いながら頭で合わせ、その直後にもボナベントゥーラと本田の突破から決定機を作った。それでもゴールを奪えず、ミランは60分にキレのないメネーズに代えてL・アドリアーノを投入した。
 
 直後の63分、そのL・アドリアーノからペナルティーエリア内に走り込んだ本田にパスが出るも、トラップが足下に入ってしまい、前を塞がれて態勢を崩しながら戻したパスは、タイミングが合わずチャンスは潰れた。
 
 73分には中央に入り込んだ本田からポーリ→アバーテと繋いでフィニッシュすると、GKの手を弾いてポストに当たり、そのこぼれ球を今度はベルトラッチがボレーで狙うも今度はクロスバー直撃。ミランは二度続けて決定機を逃した。
 
 80分にはバッカがスルーパスに抜けてチャンスを迎えるも、相手GKビサーリの鋭い飛び出しに防がれる。その後もミランは何度も攻め込むも、ゴールを奪えず、逆に90分にはペペのFKをカッチャトーレが頭で合わせてゴールネットを揺らされる。ただ、これはオフサイドの判定で取り消しとなった。
 
 結局、セリエA2万5000試合目という節目のゲームは、0-0の引き分けで終了した。前節にサッスーロに敗れたミランは、2試合連続で順位が下のチームから勝点を取りこぼす失態。大事なシーズン終盤に入って、結果が出ない苦しい時期を過ごしている。
 
文:白鳥大知(サッカーダイジェストWEB)
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