イラクはしっかりと研究して謙虚に戦い抜いた
日本は連勝ならず。しっかりと対策してきたイラクに歯が立たなかった。写真:梅月智史(サッカーダイジェスト写真部/現地特派)
日本はアジアカップでイラクに1-2で敗戦。4-2で勝利したベトナム戦からの2連勝はならず、グループステージで1勝1敗になった。
森保ジャパンの現時点での実力が明らかになった。
イラクは、日本をよく研究していた。攻撃ではボールをつなごうとせず、ゴールキーパーからのロングキックで、相手のプレスを無効化した。そのボールを、フォワードのアイメン・フセインがしっかりと収めていた。
そのフセインが決めた2得点は、ともに左サイドから。日本の右サイドバックだった菅原は前の試合でイエローカードを受けていたから、思い切った守備がしづらい状況。その点も、イラクの選手たちは頭に入れていたのだろう。
相手の守備も良かったね。球際の強さを活かし、久保や南野の個人技を封じた。ミドルシュートが少なく、ボックス内で勝負したがる日本のアタッカー陣に対し、人数をかけてブロックを作り、フィジカルの強さを発揮して阻止した。終了間際に1失点したけど、コーナーキックでも高さと強さが際立っていた。
十分な対策をしたうえ、強い気持ちを前面に出し、謙虚に戦い抜いた。日本との実力差を認め、割り切った戦い方を貫いたね。
対する日本は、自チームの実力をどう捉えていたのか疑問だ。「世界の強豪とも互角に戦える」「ワールドカップで優勝の可能性がある」といった趣旨の発言があったように、目線の過剰な上昇も感じられた。
【PHOTO】日本代表のイラク戦出場16選手&監督の採点・寸評。全員が及第点以下の厳しい評価。最低点は守備者の2人
森保ジャパンの現時点での実力が明らかになった。
イラクは、日本をよく研究していた。攻撃ではボールをつなごうとせず、ゴールキーパーからのロングキックで、相手のプレスを無効化した。そのボールを、フォワードのアイメン・フセインがしっかりと収めていた。
そのフセインが決めた2得点は、ともに左サイドから。日本の右サイドバックだった菅原は前の試合でイエローカードを受けていたから、思い切った守備がしづらい状況。その点も、イラクの選手たちは頭に入れていたのだろう。
相手の守備も良かったね。球際の強さを活かし、久保や南野の個人技を封じた。ミドルシュートが少なく、ボックス内で勝負したがる日本のアタッカー陣に対し、人数をかけてブロックを作り、フィジカルの強さを発揮して阻止した。終了間際に1失点したけど、コーナーキックでも高さと強さが際立っていた。
十分な対策をしたうえ、強い気持ちを前面に出し、謙虚に戦い抜いた。日本との実力差を認め、割り切った戦い方を貫いたね。
対する日本は、自チームの実力をどう捉えていたのか疑問だ。「世界の強豪とも互角に戦える」「ワールドカップで優勝の可能性がある」といった趣旨の発言があったように、目線の過剰な上昇も感じられた。
【PHOTO】日本代表のイラク戦出場16選手&監督の採点・寸評。全員が及第点以下の厳しい評価。最低点は守備者の2人
イラク戦の前まで10連勝中だったけど、明らかに格下な国も含まれていた。厳しい言い方だけど、勝敗の結果だけで、勘違いしていた部分もあったのではないかな。
現実は、ベトナム戦とイラク戦とも2失点。今回は逆転できなかった。イラクのようなレベルの相手に2点ビハインドになると、追いつく力がないことがはっきりとした。
そもそも、アジアカップで直近2大会はベスト8と準優勝で、王者ではない。前回覇者はカタールであって、日本はチャレンジャーの立場だ。アジアでもせいぜい大関、決して横綱ではないよ。
幸い、自力でのグループステージ2位通過が可能だ。その場合、韓国がグループEを首位で勝ち抜くとベスト16で日韓対決になる。ただ、ノックアウトステージに勝ち上がる相手は強豪だらけだから、強いチームとの対戦は早かれ遅かれ避けられないだろう。
次は、グループステージ最終節のインドネシア戦だ。勝利は絶対条件だけど、この試合で全てを使い果たすわけにはいかない。今回の負けで明らかになった課題を解決して次に活かしつつ、チームの状態を上げていってほしいね。
【著者プロフィール】
セルジオ越後(せるじお・えちご)/1945年7月28日生まれ、78歳。ブラジル・サンパウロ出身。日系ブラジル人。ブラジルではコリンチャンスやパウリスタなどでプレー。1972年に来日し、日本では藤和不動産サッカー部(現・湘南ベルマーレ)で活躍した。引退後は「さわやかサッカー教室」で全国を回り、サッカーの普及に努める。現在は解説者として、歯に衣着せぬ物言いで日本サッカーを鋭く斬る。
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現実は、ベトナム戦とイラク戦とも2失点。今回は逆転できなかった。イラクのようなレベルの相手に2点ビハインドになると、追いつく力がないことがはっきりとした。
そもそも、アジアカップで直近2大会はベスト8と準優勝で、王者ではない。前回覇者はカタールであって、日本はチャレンジャーの立場だ。アジアでもせいぜい大関、決して横綱ではないよ。
幸い、自力でのグループステージ2位通過が可能だ。その場合、韓国がグループEを首位で勝ち抜くとベスト16で日韓対決になる。ただ、ノックアウトステージに勝ち上がる相手は強豪だらけだから、強いチームとの対戦は早かれ遅かれ避けられないだろう。
次は、グループステージ最終節のインドネシア戦だ。勝利は絶対条件だけど、この試合で全てを使い果たすわけにはいかない。今回の負けで明らかになった課題を解決して次に活かしつつ、チームの状態を上げていってほしいね。
【著者プロフィール】
セルジオ越後(せるじお・えちご)/1945年7月28日生まれ、78歳。ブラジル・サンパウロ出身。日系ブラジル人。ブラジルではコリンチャンスやパウリスタなどでプレー。1972年に来日し、日本では藤和不動産サッカー部(現・湘南ベルマーレ)で活躍した。引退後は「さわやかサッカー教室」で全国を回り、サッカーの普及に努める。現在は解説者として、歯に衣着せぬ物言いで日本サッカーを鋭く斬る。
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